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皆さんこんにちは。
経営戦略研究所の前田です。
「フッ素」関連の算定に関しては、令和4年4月の診療報酬改定でも少し変更がありましたが、いろいろな先生方にお話を伺っていると、まだまだ整理ができていない先生も多いように思います。
充実した療養の給付を行っていても、実態に沿った算定ができていないと、少しもったいないかな?と感じてしまいます。
今回次回の2つのブログで「フッ素関連の算定について整理がまったくできていない!」先生方に向けて、基礎的なポイントをお伝えしてきたいと思います。
このブログをキッカケに赤本青本を開き、もれの無い、実態に即した算定を目指していただけますと嬉しいです。
今回は、「フッ化物歯面塗布処置(F局)」についてお話しをしていきます。
歯科治療の需要の将来予想
こちらは、中医協が提示している、歯科治療の需要の将来予想のイメージ図です。
今までは、形態の回復、つまり「削って、治す」というのが、歯科治療の大きな部分を占めていたのに対し、今後の歯科治療では、むし歯、歯周病などの管理・重症化予防、口腔機能の管理・回復、そして在宅・訪問診療の重要性が増していくことが示されています。
また、う蝕の重症化予防についは、フッ化物塗布、初期う蝕からの管理が重要とされていますので、今回の、令和4年度改定でもいくつかの変更点がありました。
フッ化物歯面塗布処置(F局)
今回のブログでは「フッ化物歯面塗布処置」についてみていきます。
これは、算定されている先生方がとても多いと思いますが、すこしややこしいですよね?
F局については、
①う蝕多発傾向者【110点】
②初期の根面う蝕に罹患している患者【110点】
③エナメル質初期う蝕に罹患している患者【130点】
現在この3つの算定が認められています。
そのポイントを整理していきましょう。
F局に関しては、【主治の歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士がフッ化物歯面塗布処置を行った場合に月1回に限り算定する。ただし、2回日以降のフッ化物歯面塗布処置の算定は、前回実施月の翌月の初日から起算して2月を経過した日以降に行った場合に限り月1回に限り算定する。】とありますので、月1回、レセ2枚開けの算定が可能ということですね。
予防のためのフッ素塗布は保険では認められていませんので、
それぞれの病名があれば、保険算定がみとめられるということになります。
①う蝕多発傾向者の場合は、病名:C管理中
②初期の根面う蝕に罹患している患者、病名:根C
③エナメル質初期う蝕に罹患している患者、病名:Ce
②に関しては、令和4年4月から外来でも算定可能になった項目ですので、まだまだ意識が低い先生も多くいらっしゃるのが現状かと思います。是非、しっかりと患者さんにあわせた治療をし、算定もれのないようにお願いします。
③に関しましては、【病変部位の口腔内カラー写真の撮影を行った場合に算定し、2回目以降は光学式う蝕検出装置を用いてエナメル質初期う蝕の部位の測定を行った場合は、口腔内カラー写真撮影に代えて差し支えない。】とあります。
初回は、写真が必要。2回目以降は写真かダイアグノデントの数値が必要ということになります。
また、か強診を取得している先生は、実態に合わせて、Ce病名ではF局の130点ではなくて、次回お伝えする歯管の加算で260点を算定していくことも、検討していくのが良いかと思います。
次回予告
今回は、フッ化物歯面塗布処置についての簡単なポイントをお伝えしました。
ブログではお伝えしきれない細かな算定要件もありますので、必ずご確認の上、算定をお願いいたします。
次回は、歯管の加算、そして算定もれ防止のポイントについてお話ししていきたいと思います。
より安定した医院経営に向けて、充実した治療、もれのない算定を目指していきましょう!
☞次回:「フッ素算定の整理整頓②」https://www.consuldent.jp/blog/15682/
か強診に関する過去のブログ
☞「まだ諦めない!か強診!」https://www.consuldent.jp/blog/14847/
☞「非会員でも諦めない!か強診!」https://www.consuldent.jp/blog/14982/