キャッシュが貯まらない

労務・人事評価・採用

この相談事例は約 3 分で読めます

相談内容

利益率が正常なのかどうか。
お金を使いすぎなのか、キャッシュが貯まらない。

半年前までは、順調でしたが、11月の医院旅行過ぎから、だんだん目減りしている。
医院旅行費、小機械の費用、人件費等。

医院の数字が正常から、どれくらい外れているのかを知りたい。
外れている部分を軌道修正できるように年間計画を立てたい。

現在は
医業収入:月1千万前後
医業収入の伸び:1年前は月700-800万前後
開業年数:2年目
スタッフ構成:Dr常勤2 非常勤2 DH常勤4 DA常勤2 非常勤5

岩渕の回答

スタッフ人件費は月225万円前後とのことでした。
ですので、スタッフ人件費率は22.5%なので、そこまで高くはありません。

財務資料がないので、お金をかけすぎてる項目などもあるのかもしれませんが、今回はそれについては分かりませんでした。
しかし、今回のケースであれば、Drの人件費に課題があるのではと思い、詳細を伺いました。

お母さまから医院を継承しており、お母さまは週2回勤務だけど、月60万支給してるとのことでした。
この時点で相当に採算が悪化してます。本来であれば、1日10人前後、日給2万円ぐらいの働きに対して、日給7.5万円ぐらい払ってるわけです。
その分、院長の所得を減らすことになります。

つまり、お母さま分だけで、院長の所得が52万円毎月、流出してることになります。

次に、勤務Drに月75万円も支給されてました。
このDrが月200万前後の医業収入ということだったので、本来であれば40万円ぐらいの給与でないと割が合わないのでマイナス30万円。

合計2名のDrだけで月82万円、院長の所得が失われてることになりますので、これではお金が貯まるはずがありません。

開業2年目で月間1千万を超えてるのは本当に素晴らしいことですが、1人1人の採算をしっかり考慮していかないと医業収入が伸びてるから、大丈夫だろうと給与を上げていくと気づけばお金が無くなってるということになりかねませんので、気を付けてください。

日本の狂った労務は一度、上げたお給料を下げることがとんでもなく難しいですし、自分の働きに見合ってないから下げるというのがとても難しくなってます。
勤務Drの給与の決定方法が歩合一本というのも危険ですが、キャリアに応じた固定給というのはキャリアが5年を超えてくると、割に合わないことが多いので注意が必要ですね。

回答者プロフィール

岩渕 龍正
岩渕 龍正
歯科医院地域一番実践会 代表
歯科医院の移転、リニューアルの際の図面作成には絶対の自信を持つ。
現在は、年間医業収入1億円以上の医院が3億円を目指すための仕組みづくり、組織作りに力を入れている。
歯科界での突出した実績は歯科業界以外からも注目を浴びている。
近年は夫婦で医院経営も家庭も成功させる「夫婦経営成功」にも力を入れている。

現在、申込受付中のセミナー