開業するか、開業する場合の場所の選定はどうしたらいいか?

新規開業

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相談内容

開業するかどうか。
開業する場合の場所の選定はどうしたらいいか?

実家が歯科医院でなく、地元は四国の田舎の方で、開業するなら、縁のある地元でと考えていた。
しかし、人口動態や歯科業界の2極化を見て、自分の地元での開業に不安を感じるようになった。

ただ、生涯、勤務医を続けるのはリスクは少ないが、50-60代になっても雇われというのも、自分のやりたいようにできないもどかしさがありそうで、正直、迷っている。
自分が今、分院長をしているが、結局、本院の指示通りで、経営に携わったりはできず、名ばかりになっている状態であること。

開業するなら、地元以外でも中心部だとか、あるいは、関西方面も考えてなくはないが、開業するなら、二極化していく中、地域一番になっていきたい。

四国での開業場所選定について、業者に相談したりして、場所を選定して、イメージしていけばいいのか?
自分が現在の医院で認められて、好きなようにできる分院長になるか、自分に合う医院に転職して、そこで、やりがいある診療を続けるか。

どこにどう相談するのがベストか分からない。
今の名ばかりなポジションに妥協と諦めを感じている。

岩渕の回答

開業するかどうか、悩んでいるなら、止めた方が良いかもしれません。
これだけ、歯科医院経営が難しくなってくると、悩むぐらいだったら、開業しないほうが正解であることも多いと思います。

これからの開業は「どんな辛い事があろうが、どんなリスクがあろうが、自己破産しようがなんだろうが、開業したい!」と確信できるぐらいでしない方が良いかもしれません。
それぐらい、開業を成功させるのは大変です。
開業してからも大変なことの連続です。

患者さんを集め続けるためのマーケティング。
患者さんが集まったとしても、スタッフの採用。
採用できたとしても、定着するための教育。
定着したとしても、日々の労務管理。
仕事ができてきたら、適正な評価。

求められることが次から次へと襲い掛かってきます。
しかも、これらは診療と一切、関係ありません。

これとは別に診療も一生懸命やらないといけないし、自分の治療レベルも高めていかないといけないのです。
これらを全てやるのが開業であり、経営者になるということなのです。それを当たり前だと思えないのであれば、経営者になるのは止めた方が良いと思います。

しかし、これがあと、20年後にはもっと厳しくなる、つまり、やらないといけないことや、求められるレベルが高まってくることは間違いないと思います。
最近では、開業してからも、院長先生が心身のバランスを崩してしまうことも珍しくありません。
開業に向いてない人が開業すると本人の人生も、周りの人の人生も崩すことになるので、慎重に判断することをおススメします。

また、新規開業成功に一番、重要な要素は何か?と聞かれたら、私が迷うことなく、答えるのが「物件選び」と答えます。
しかし、この物件選びが甘い人が多いのです。
一番、甘い物件選びが「業者さんに相談する」「業者さんに紹介された物件で開業する」です。

これで、上手くいくのはかなり難しいと思います。
新規開業専門の業者さんとかであれば、まだ、話は別かもしれません。

しかし、普通の業者さんに回ってくる物件に良い物件があると思いますか?
歯科医院を開業して成功するような物件は今なら、どの業種でも喉から手が出るぐらい欲しい物件です。

そんなに良い物件を何で、歯科業者さんに紹介するのでしょうか?
紹介しないです。

もっと、大きな企業やこれまで、よくしてくれてる会社に先ず、紹介しますよ。不動産会社もビジネスですから。
一等立地はそういう会社に流れてしまい、大体の場合、表に出てきません。

そして、そういう一等立地ではない物件が業者さんに流れてくるのです。
そういう物件で成功するのは至難の業です。

自分の足で物件を探すのが一番、成功確率が高くなります。
ある関西方面でも有名な医療法人の理事長はランニング中に良さそうな物件を見つけて、その足で不動産会社に行き、「あそこの物件の詳細を教えてくれ」と交渉し、入居を決めてしまい、開業からわずか数年で3億を超える分院へと成長させました。

一番大事な部分を他人頼みで成功しようとするメンタリティでは成功は難しいと思います。
業者さんからの物件も一応、見てはみるけど、一等立地がないのが当たり前で、あったら超絶ラッキー。

そう考えて、最初から自分の足で物件を探せる人が成功するのです。

是非、開業物件の選定には人生をかけるぐらいの気持ちで全力で臨むようにしてみてください。

回答者プロフィール

岩渕 龍正
岩渕 龍正
歯科医院地域一番実践会 代表
歯科医院の移転、リニューアルの際の図面作成には絶対の自信を持つ。
現在は、年間医業収入1億円以上の医院が3億円を目指すための仕組みづくり、組織作りに力を入れている。
歯科界での突出した実績は歯科業界以外からも注目を浴びている。
近年は夫婦で医院経営も家庭も成功させる「夫婦経営成功」にも力を入れている。

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