60歳です。5年後の継承をどう進めていけばいいか?

相談事例集

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相談内容

今年60歳になります。
歯科医師が自分1人、DH2名で1日70-80人の患者さんが来院してくださっています。
これから5年後ぐらいを目処に、息子に継承をどう進めていくかを考えています。

もっとスタッフに自分で考えて診療を進めていってもらいたい。
予約が毎日一杯で、スタッフが急患を断ったりして一時期、患者さんが減少した。

脱離した患者さんや痛みを訴える患者さんまで予約を先延ばしにした。
スタッフは必要以上にしんどいことはしたくないという気持ちを持っている。

スタッフルームで「このままだと過労死する」とグチを言ってるスタッフもいて、全体のモチベーションを下げている。
現在、スタッフはシフト制になっており、週2回ぐらい帰りが21:30ぐらいになっている。

この状況をどうしたら良いでしょうか?

岩渕の回答

5年後ぐらいに息子さんへの継承を考えられてるのであれば、今、無理をしないほうが良いかと思います。
今、先生の年齢が60歳でDr1人で1日70-80人の患者さんを診ているのはかなり無理をしていると思います。
これを息子さんに継承するまであと5年続けたら、息子さんが帰ってくる前に先生が倒れる可能性が高いと思います。

ですので、できるだけ早い段階で、今の診療体制を止めたほうが良いです。
それで、少しぐらい医業収入が下がったとしても、先生の健康のほうが大事です。

今は院長自身の気力と体力に依存している状態で、経営的には上手く行ってると思いますが、先生の体に何かあったら、途端に医院が立ち行かなくなる非常に危険な状態です。

まず、診療時間を短縮して、19:00にはスタッフが帰れる体制にしたほうが良いかと思います。
そうしないとそもそも、スタッフが採用できません。

また、勤務医の先生をできれば常勤で採用して、院長1人に依存しない体制にしたほうが良いかと思います。
60歳を超えてくると、視力、気力・体力の衰えが顕著になる可能性が高いです。
そうなってから採用するのではなく、今のうちに採用して、任せられる体制を作っておくことが大事です。

先生も大変だと思いますが、スタッフにもかなりの負荷がかかってると思われます。
これだと、新しいスタッフを採用しても続かない可能性も高いので、早めに体制変更が必要です。

また、急患についてですが、1日に2枠ぐらい、急患枠を設けることで解決するかと思います。

今は多少、医業収入が減ることよりも、先生が元気に医院を継承できるようにして、老後の人生を楽しめるように院長の気力と体力に依存している状況を脱するようにすることが最優先だと思います。

頑張っていきましょう!

回答者プロフィール

岩渕 龍正
岩渕 龍正
歯科医院地域一番実践会 代表
歯科医院の移転、リニューアルの際の図面作成には絶対の自信を持つ。
現在は、年間医業収入1億円以上の医院が3億円を目指すための仕組みづくり、組織作りに力を入れている。
歯科界での突出した実績は歯科業界以外からも注目を浴びている。
近年は夫婦で医院経営も家庭も成功させる「夫婦経営成功」にも力を入れている。

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