自費率10%未満の歯科医院が最初に取り組むべき基本的な実践とは!?

自費率10%未満の歯科医院が最初に取り組むべき基本的な実践とは!? 歯科医院経営ブログ

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こんにちは。
歯科医院地域一番実践会の山ノ内です。
本日は、自費率10%未満の歯科医院が最初に取り組むべき基本的な自費UPの方法についてお伝えしたいと思います。

まず、自費率10%未満の歯科医院の状況について考えてみたいと思います。

・そもそも自費の取り組みを明確に行っていない。
・院長やスタッフが押し売りになり、患者様が来なくなるんじゃないかと不安。
・カウンセリングをしていない。勿論、TC(トリートメント・コーディネター)もいない。
・スタッフからの協力がほとんど得られない。

などなど、
勿論、大規模医院で回転率を重視しているか問題ないという医院様もおられると思います。それは、方向性の違いなので、それはそれでいいと思います。ただ、多くの医院様、それこそ月間1000万円前後でも自費率が月間100万円前後あるなら、今の取り組みを一から分析してもいいと思います。

色んな分析の方法があるかと思いますが、一番シンプルなのが、「患者様が自費の説明内容・ご使用説明資材を聞いて・目で見て・伝わっているのか」という、とてもシンプルなことです。

「自費の説明」は患者様が内容をしっかりと理解できているのか、知の呪縛(専門家が陥りやすい専門用語を多用する説明)に陥っていないか、「作った資料」は患者様が目にするところにあるか、わかりやすいか、などを分析することが必要かもしれません。(分析という表現より取り組みを分解するという表現が正しいかもしれません。)

少し話がそれましたが、多くの自費率10%未満の歯科医院の取り組みに戻りたいと思います。

自費率10%未満の歯科医院で取り組んで頂きたいことはズバリ!3つです!

それは、
「補綴メニューを作成し、しっかりと配る」
「院長先生が診療外のカウンセリングを実施する」
「院長先生自身が自費に対して自信を持つ」

以上です。
勿論、やって頂きたいことは様々ありますが、冒頭の医院の状況に当てはまるような医院様ではここから始めてみてください。この取り組みだけでも私のクライアントでは月間の自費金額が1.5倍~2倍になった医院様もおります。それほど、基本的な取り組みは重要になります。

では、具体的にどんな取り組みをするかについてお伝えしたいと思います。

補綴メニューを作成し、しっかりと配る

多くの医院様では既に補綴メニューを配れていると思います。
「うちはあるから大丈夫。」と感じる方もおられるかと思いますが、下記の質問項目に対して補綴メニューは対応されていますでしょうか。

例えば、
・高齢者の方でも見やすい大きさですか?
・説明文が難しい内容になっていませんか?
・写真はきれいに大きさを揃えていますか?
・メリット・デメリットは記載されていますか?
・保証期間は記載されていますか?(医院での規定次第)
・対象患者様全員に配布出来ていますか? etc・・・

これらの項目は、患者様の手元に届き、患者様が自費を選択する上で、とても大切の要素になります。一つ一つの理由については割愛させて頂きますが、この全項目を満たしていることが案外少なく、補綴メニューを生かしきれない落とし穴になりがちです。一度、自院の補綴メニューを確認してみてください。

院長先生が診療外カウンセリングを実施する

「今後カウンセリングはやりたい。でも、スタッフの協力やTCを育成するまでに時間がかかる」という先生にはまずこちらをお勧めします。診療時間外に行いますので、診療全体にも影響しません。

では、どんな方に、いつ、どんな方法で実施するかというと、

どんな方:
全顎コンサルが必要な方(対象患者が少ない場合は補綴治療が複数歯必要な方)

いつ:
午前診療前、午前診療後、午後診療前、午後診療後の診療時間外

どんな方法で実施するか:
口腔内写真もしくはパノラマもしくは歯式チャート等、患者様がイメージしやすいものを使って、医学的な観点も踏まえたメモ書きをする。その上で、患者様にプレゼンをする。

ポイントは、事前準備をしっかりとすること。患者様がイメージしやすい写真や歯式チャート等を使って、どんな流れで話を進めるか、どんな反応がありそうなのか、などを想定しておくことが大切です。

流れとしては、午前診療または午後診療の最初もしくは最後のアポイント枠で治療予約を取り、スムーズに診療時間外コンサルへ移行できる形が良いかと思います。

ただ、注意点としては、あくまで診療時間外になりますので、スタッフさんを巻き込まないことです。特に非協力的なスタッフさんがいるとクレームの原因にもなります。しっかりとその旨をスタッフさんにも事前にお伝え、院長お一人で行う方がいいかと思います。

院長先生自身が自費に対して自信を持つ

これは精神論のように捉えがちですが、必ず影響します。
仮に、皆さんが車を購入する際、自社の車を自信なさそうに紹介する営業マンに紹介されたら、話を聞く前に買おうと決めていた車でも、買わない可能性があると思います。少なくとも、私は再検討します。自費治療も一緒です。自費治療も高額なので、患者様の判断は慎重になります。そんな状態の患者様に対して、自信がない治療を紹介されても不安でやらないと思います。

そのため、先生が患者様の金額だけの反応を気にすることがないよう、根拠を持つこと重要だと思います。既に自信を持たれている先生なら問題ありませんが、そうでない先生なら、まずは入念に事前準備をしてみてください。患者様にベストな治療選択が出来るという自信が沸いてくるのではないでしょうか。もし、そうでないなら、違う治療をご提案されても全く問題ないと思います。あくまでも、自費治療の選択は「押し売り」ではなく、「提案」になります。

如何でしたでしょうか。
この3つの方法は院長先生お一人でも取り組める内容です。
スタッフが足りない、医院が取り組める状態でない、という場合でもあきらめず、先生自身が取り組める内容をやっていきましょう!きっと流れは変わります!

投稿者プロフィール

山ノ内 友哉
山ノ内 友哉
管理栄養士過程の大学を卒業。男性では少ない管理栄養士の資格を取得し、栄養学と関連の深い大手食品会社系列の製薬品会社に営業職として入社する。
前職の在籍期間は約8年間、700床以上の基幹病院にて医師・コメディカルを巻き込んだ 疾患教室の立ち上げ支援で医療従事者間の信頼関係構築の基礎を習得。その後、東京都内の私立大学病院を担当。そこで、自社製品の「現状」と「あるべき姿」を明確化し、そのギャップを埋める活動を週間単位で落とし、新製品で約95%のシェアを確立する。課題解決の原則を実践し、自らに落とし込む。その評価を受け、最も影響力のある東京大学医学部附属病院を担当。
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