求職者の心に残る医院見学のつくり方

労務・人事評価・採用

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こんにちは!
歯科医院地域一番実践会の中澤です。

今年の半分が過ぎましたね。
新人教育はうまく進んでいますでしょうか。
時期としては、歯科衛生士の医院見学や面接、
また採用フェスなども開催され採用活動が活発化してきますね。

最近、院長先生方とお話しする中でよく出てくる採用のご相談として

「見学までは来てくれるけど、その先の面接に進まない…」

「せっかく時間をかけて案内しているのに、面接まで進まない、、」

このようなご質問であったり、
採用活動がうまくいかずに悩んでいる先生も多いかと思います。

そんなときにぜひ取り入れていただきたいのが、
“採用の4P”という考え方です。

今回は、見学から面接につなげるために、どのようにこの4Pを活かせばよいのか。
具体的な伝え方や資料の工夫まで、できる限り分かりやすくお伝えしていきたいと思います。

■採用の4Pとは?

採用の「4P」とは、求職者の方が職場選びの際に大切にしている4つのポイントを指します。

①Philosophy(理念・考え方)

②Profession(仕事の内容・スキル)

③People(一緒に働く人・人間関係)

④Privilege(待遇・環境)

これらのうち、どれか一つでも「ここがいいな」と思えると、その医院に対して前向きな印象を持ってもらいやすくなります。

■まずは「どのPを大切にしているのか」を知ること

重要なのは、見学に来た方が、どのポイントに一番興味を持っているのかを知ることがとても大切です。

例えば、見学前のアンケートや事前のアンケートフォームなどで「どんなことが気になっていますか?」と軽く聞いてみるだけでも違います。
また、当日の雑談の中で「これまでどんな職場が働きやすかったですか?」などと質問してみると、その方が何を重視しているのかが見えてきます。

私は弊社でも面談、面接をしている際は
アイスブレイクをした後に、「◯◯さんが転職をする上で一番重視する内容はこの中で言うとどれですか?」を必ず聞くようにしています。
その後に、理由も必ず聞いてから会社説明をはじめます。

その情報をもとに、その方に響く“P”を中心にお話しすると、伝わり方がぐっと良くなります。

■4P別の伝え方と、資料の工夫例

それでは、4P別での対応例を簡単に書いていきたいと思います。
聞いた後に、それに沿って医院見学で応募者に対して訴求していくことが大事です。

①Philosophy(理念・考え方)

医院が大切にしていることや、患者さんへの思いを言葉にして伝えることが良いでしょう。

写真や手書きの想いをまとめた資料があると、より親しみがわきます。

例:「私たちは、地域の方に“安心して通ってもらえる歯科医院”を目指しています」

②Profession(仕事・スキル)

どんな診療に力を入れているか、どんな経験が積めるかを丁寧にお伝えしましょう。

年間スケジュールや教育プログラムの簡単な一覧があるとイメージしやすくなります。

例:「新卒の方には3ヶ月間の育成プログラムがあります。一歩ずつ一緒に学んでいける体制です」

③People(人・人間関係)

スタッフの雰囲気や、日々のコミュニケーションの様子を紹介しましょう。

写真やスタッフからのメッセージ、歓迎のボードなども効果的です。

例:「ランチはみんなで和気あいあいと食べています。新しい方もすぐ馴染めると思いますよ」

④Privilege(待遇・環境)

給与や休日だけでなく、働きやすさを伝えることがポイントです。

働き方の一例や、有休の取りやすさなど、具体例があると安心感につながります。

例:「シフトはみんなで相談して決めています。有休も希望を聞きながら調整しています」

■見学の最後に、そっと“次”を案内する一言を

見学の最後には、あくまで自然な流れで次の面接への声がけをしてみましょう。

「もしよかったら、今度は面接でゆっくりお話ししませんか?」

「今日お話しした中で、気になった点などがあれば、面接で詳しくご説明できますよ」

無理に押しつけるのではなく、優しく“次の扉”を開いてあげるようなイメージです。

■まとめ:4Pの視点で“伝えること”を設計しよう

せっかく来てくれた見学の時間を、「ただの説明」に終わらせず、「この医院、いいな」と思ってもらえる時間にするために
仕組みと設計の流れを作ることが重要です。
大切なのは、相手がどんなことを大事にしているのかを考えて、そのポイントに沿って伝えること。
そしてその魅力が伝わるように、資料やスライドもちょっとだけ工夫してみましょう。
この4Pに沿った資料があると、より良いですね。

また医院のミーティングの中で医院見学の流れの確認やロープレを行う医院もありますが、
そのような医院は医院全体での共通認識が生まれる機会になるので取り組むのは非常に良いと思います。

そうすることで、「見学から面接へ」という流れが、もっと自然で、あたたかいものになっていくはずです。
少しでも、採用活動のお役に立てればうれしいです。

頑張っていきましょう!

 

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