歯科医院経営における新人スタッフ教育の意外な落とし穴とは?

歯科医院経営における新人スタッフ教育の意外な落とし穴とは? スタッフ教育

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皆様、こんにちは!

経営戦略研究所 歯科医院地域一番プロデューサーの山本です。

まもなく、新人スタッフ育成塾がスタートしますね。

新卒のスタッフは、入社して間もなく3か月が経ち、順調に進んでいる方は、

やっと仕事に慣れてきたのではないでしょうか。

私のクライアント先でも、多くのスタッフさんは、

この試用期間でも、涙を流しながらも、先輩スタッフにフォローしてもらいつつ、

順調に成長をされているスタッフさんばかりですが、

中には、スタッフさんとの面談中にこんなことを言われることがあります。

「私、もうこの仕事に向いていないと思います・・・辞めようかと考えてます・・・」

私も驚きつつ、詳しく話を伺ってみると、

医院全体としてあまり積極的に指導をする時間を設けてもらえず、

教わっていないのに、出来ないことがあると、院長先生に、

「まだそんなこともできないの!?」

と怒られるとのこと。

その後院長先生にも詳しく話を伺ってみると、

「あの子は何回教えても全然覚えないし、こんなにできない子だとは思わなくてがっかりですよ」

と、入社したばかりの時には、ある程度指導していたものの、

そのうち、新人スタッフの覚えがよくないということで、途中から指導する時間を設けるのをやめてしまったとのことでした。

その先生の姿からは、「もう別にやめてもらっても構わない」と思っているのではと感じました。

このような話は、歯科医院では決して珍しい話ではないと思います。

特に、開業してからまだ期間も浅く、教育システムが構築されていない医院では特に起こりうることです。

先ほどの院長先生のお気持ちもたしかにわかりますよね。

新人スタッフは出来る事よりも、出来ないことの方が多く、

院長先生や先輩スタッフからすれば、

「ここまで教えたのだからできるだろう」

と思っていたのに、全然できない・・・

院長先生からすれば、

「給料払っているんだから、これくらい出来てくれないと・・・」

と、ついつい思ってしまうお気持ちもよくわかります。

ですが、ちょっと冷静に考えてください!新人スタッフ、特に衛生士さんが早期退職してしまう事は、

医院にとって、将来的にリスクなのです。

新人衛生士の早期退職のリスクとは!?

では、もし新人衛生士が残念ながら、1~3か月で退職してしまうと仮定します。

その衛生士さんはまずどこに報告、相談をすると思いますか?

まずは、両親です。ではその次は?

そう、衛生士学校です。

自分が卒業した衛生士学校に報告に行く方がほとんどだと思います。

たしかに、新人衛生士ができないことは衛生士学校の先生も理解されているとは思いますが、

もしも涙ながらに、自分が勤務した医院の現状を話されたら、

先生方はどんなお気持ちになるでしょうか。

恐らく、多かれ少なかれ、その衛生士が勤務した医院に対して、いいイメージを持たれませんよね。

ましてや、長年数多くの衛生士を就職していった医院ではまだしも、

開業したばかりで、衛生士学校としても、初めて就職させた医院であればなおさらです。

そうなると、どんな影響があるのか…

ほとんどの学校では、

「あそこの〇〇歯科にはしばらく就職させるのはやめとこう」

となってしまいます。

その結果、その医院は今後数年間は、新人衛生士の就職が、

その学校からなくなる可能性が非常に高くなります。

このように、新人衛生士が1人退職になっただけで、

今後の採用活動にも影響を及ぼしてしまいます。

現在、衛生士を含めて採用活動は簡単ではありません。

特に、都心であればまだしも、地方では近隣の衛生士学校が1つしかない、

という場所であればなおさらです。

という事は、簡単に言えば「新人衛生士には定着してもらうように取り組んでいくしかない」ということです。

「できないことがあるのであれば、できるようになるまで根気よく教える」しかないのです。

このような事を、先生方や先輩スタッフさんに言うと、こう返ってきます。

「山本さん、私たちはしっかり教えてますよ!!これでもできないから悩んでいるんです!!」

たしかに気持ちは理解できますが、

詳しく話を聞いてみると、ほとんどの場合では教育方法、指導の仕方に課題があることがほとんどです。

例えば、

・試用期間の3か月間の教育カリキュラムはあるのか

・マニュアルはあるのか。そのマニュアルは活用しやすいように、動画なども作成されているのか

・先輩スタッフは5分間トークなどでその日のうちに疑問を解消しているか

・指導だけでなく、できることや出来たこと、頑張っていることをしっかり褒めているのか

・「ありがとう」など感謝の言葉を伝えているか

などなどできることはたくさんあります。

新人スタッフのスキルややる気が原因な事もあるとは思いますが、

それが原因だと思ってしまうと、医院として、

教育システムを改善してよりよくしていこう!という発想は止まります。

ですから、医院としても、もっと改善できることはあるのではないか?

ということも常に振り返りを、院長先生や幹部スタッフ、指導係のスタッフは、

行っていくことをオススメ致します。

特に、プラスの言葉を伝えることは重要です。

新人スタッフは出来ないことがほとんどです。

あれも、これもできない、全然ダメ!なんて毎日のように言われてしまうと、

自信を無くしてしまいます。

ですから、些細な事でもいいので、しっかり褒めることを心がけていきましょう。

そうすることで、新人スタッフもできる事が増え、

自信がつき、やがては他のスタッフのように、仕事に対する楽しさ、やりがいを感じることが出来るのです。

そうすると、先ほどの話とは逆に、

そのスタッフが、自分が卒業した衛生士学校に、

「〇〇歯科は、全然できなかった私でもここまで出来るようにしっかり教育してくれたんです!今では仕事がとっても楽しいです!」

と報告しに行ってくれると思います。

そうなると、今後の採用にも有利につながります。

もし、新人教育に困っている医院の皆様は、

まず、「褒める、感謝する」ことから始めてまいりましょう!

投稿者プロフィール

山本 峻士
山本 峻士
高校時代に陸上競技のやり投げに出会い、インターハイ、国体に出場。大学では関東学生選手権で6位入賞。新卒で大手製薬会社でMRに従事。
入社2年目に1300人中TOP3に入る。その後、プルデンシャル生命保険に転職。初年度に社長賞に表彰される。
これまで習得した目標達成スキルと信頼関係構築スキルを軸に、成果を出している。
プロフィール紹介

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