このブログは約 8 分で読めます
皆さん、こんにちは! 歯科医院地域一番実践会の寺尾です。
クライアント医院様にお伺いしていると、院長先生からこういうご相談をよく受けます。
最近なんとなく新患が減ってきた気がするので、PPC広告の設定を見直してもらえませんか?
なんとなくキャンセルが増えている気がするので、何か対策をしたいのですが・・・
リコールがちょっと減っている気がするので、衛生士教育を強化しようと思うのですが・・・
どれも頭になんとなくという言葉がつくのが共通点です。そして院長先生自身も、その不安がどこから来ているのか、はっきりとは説明できません。今日はこのなんとなくの話をします。
■その不安、本当に当たっていますか
まず確かめたいのは、その減っている気がする、が事実かどうかです。
これは院長先生に聞いても、私が聞いても、その場では誰にも分かりません。感覚だけだからです。ところが実際に数えてみると、去年と大きく変わっていなかった、ということが意外とあります。減っていると思い込んでいただけ、というケースです。
感覚のままにしておくと、当たっていても外れていても院長先生は消耗します。減っていれば落ち込み、減っていなくても不安は残ったまま。原因の分からないものを、ずっと一人で抱え続けることになります。
当然ですが院長先生は診療をしながら、同時に経営も見ています。しかも誰かに相談することもなく1人で考え、決断するケースが殆んどかと思います。そういう状況であれば日々の数字が少し動いただけで不安になるのは、そのお立場なら当たり前のことだと思います。気にしすぎだとか、ネガティブだとか、そういう話ではありません。むしろ、医院をよくしたいと思っているからこそ、先生にしか気づけない課題があるのは実際の所確実にあります。

■数値化すると、やることが決まる
感覚のままにしておくと、いつまでも手が打てません。
どこを直せばいいのか分からないから、対策が打てない。打てないから、また不安になる。この繰り返しになります。
ここで数字を一つ出すだけで、見え方が変わります。リコールが減っている気がする、が、先月のリコール来院数は半年前より少ない、という事実に変わる。事実になれば、それはもう不安ではなく、これから改善に向けて手をつけられる課題です。
考えてみれば、診療では患者様の問診・検査・パノラマ撮影など、主訴に基づいて原因を確かめてから治療に入るのに、経営になると感覚のまま動いてしまうことが少なくありません。広告を増やす、システムを入れる。当たることもありますが、原因を確かめないままでは、次に同じことが起きても再現できません。逆に言えば、確かめる習慣さえつけば、改善はどんどん積み上がっていくのです。
■減っているとして、どこを見ればいいのか
では、本当に減っていた場合、どう進めるか。さきほどのリコールで考えてみます。
最初にやることは、難しい分析ではありません。本当に減っているのかを数える、それだけです。ここで気のせいだったと分かれば、それはそれで知ることができてよかったことです。ここで費やしていた不安が一つ消えて、別のことに時間を使えるようになります。
問題は、数えた時に本当に減っていたときです。ここでリコールを増やそうとスタッフさんに指示を出したくても、どこから手を付けて良いのか分からないので行動に移すことが難しいです。
リコールは、おおまかに新患から治療、そしてリコールへという流れでできています。患者様がこの流れのどこで離れているのか、それを探していきます。患者様が離脱している場所さえ見つかれば、打ち手は自然と決まります。
たとえば数字を追っていくと、新患は来ているし治療も進んでいる、でも治療が終わったあとにリコールへつながっていない、と見えてくることがあります。ここまで絞れると、見るべきことが具体的になります。患者様にリコールの必要性が伝わっているのか。次回予約やリマインドの仕組みは回っているのか。さらにその数字を追っていく。弱点が見つかるというより、ここを直せば今よりもっとよくなるという伸びしろが分かると考える方が良いです。私はクライアントの先生方へそのようにお伝えしています。

■数字は、犯人を探すためのものではない
一つだけ大事にしてほしいことがあります。数値化は、誰のせいかを探す作業ではありません。
ここを取り違えると、取り組み自体が続かなくなります。目的は、医院のどこを直せば一番効くかを見つけることです。リコールで離れていると分かったら、人を責めるのではなく、その部分の流れをみんなで作り直す。
数字は、できていないことを責めるためではなく、よくなった部分をみんなで確かめるためにも使えます。先月より一人でも多くリコールにつながった。それが数字で見えれば、スタッフさんの自信になりますし、次も頑張ろうという気持ちにもつながります。数字は個人ごとの感覚によらず、一定の基準を持っているためチームで取り組む際の目標設定にもとても向いています。
■続けるコツは、一つに絞ること
数字を集計する習慣をつくる最初の一歩は、思いもよらぬ反発を受けることが多いです。受付さんに今日からこの数字を毎日つけてほしいとお願いすると、たいていは歓迎されません。ただでさえ忙しいのに、という現場の気持ちもよく分かります。
それでも、0→1を乗り越えて運用が回り始めると、この負担感は薄れていきます。最初は面倒だったものが、慣れてくると当たり前の作業になり、スタッフさんもさほど負担を感じずに続けてくれるようになります。
続けるコツは、最初から全部やろうとしないことです。新患もキャンセルもリコールも自費率も、と一度に欲張ると、まず続きません。今いちばん気になっている一つから始める。小さく始めて、回り出したら次を足していく。それが結局、いちばん確実です。
■まずは一つ、数値化してみませんか。
院長先生の漠然とした不安は、そのままにしておくと、ずっと漠然とした不安のままです。数字にした瞬間に、それは手をつけられる課題に変わり、改善の第一歩になります。
経営者であり、診療の現場にも立つ院長先生だからこそ、その不安を一人で抱え込まないでほしいと思います。数えてみたら思ったより悪くなかった、あるいはここを直せばもっとよくなる、とはっきりした。どちらに転んでも、なんとなくのままでいるより、必ず一歩前に進めます。
医院は、ここからいくらでもよくしていけます。そのための最初の一歩が、数えてみることです。
弊社では、どの数字をどう追えばいいのか分からない、という段階から、医院ごとに見るべき指標を決め、運用として定着するところまで一緒に伴走しています。新患やキャンセル、リコール、自費といった数字を漠然とした不安で終わらせず、次の一手につなげたい院長先生は、一度、無料経営相談にお申し込みください。
無料経営相談のお申し込みはこちらから。 https://www.consuldent.jp/free-consultation/













