STP分析は人材戦略でも使える

労務・人事評価・採用

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こんにちは。

歯科医院地域一番実践会 コンサルタントの山下です。

 

本日はSTP分析についてお話をしたいと思います。

そもそも皆さんはこのSTPという言葉をご存知でしょうか。

 

SはSegmentation(セグメンテーション)

TはTargeting(ターゲティング)

PはPositioning(ポジショニング)

 

この3種類の英単語の頭文字を取ったものがSTPです。

 

これはマーケティングにおける代表的なフレームワークで、アメリカの経営学者であるフィリップ・コトラーによって提唱された考え方です。

 

要は日本語で言うところの選択と集中の考え方に近いです。

 

市場を顧客やニーズによって、セグメントしていく。

地域、年齢、購買方針、購買意欲などで、細分化し、市場を可視化していくイメージです。

 

そこから、自社のリソースを鑑みながら、どこで勝負をするのかというターゲティング。

 

最後に、そのターゲットの中で、「高価格×高品質」「低価格×低品質」「高価格×低品質」といった風にどこで勝負するというか立ち位置を決めるポジションニングを行います。

 

これがSTPの流れです。

 

少し難しいように感じるかと思いますが、基本歯科医院で行っているマーケティングもこのSTPに沿って考えるようにしています。

 

むしろ、このSTPがないマーケティングはマーケティングではなく、行き当たりばったりのなんとなくマーケティングなので、思い当たる点がある方はこのSTPに沿ってマーケティングを再考された方が良いでしょう。

 

ここまではマーケティングにおけるSTPの考え方ですが、

実はこのSTPは人材戦略においても非常に大切な考え方です。

 

おそらくほとんど歯科医院で、今年の人材戦略はなんですか?と聞いても答えられる方はほとんどいないでしょう。

 

それはこのSTPをもとに戦略を練られていないからです。

 

まず、人材戦略において、すべてのスタッフを同じ括りで考えるのは辞めた方が良いです。経営者には時間も力も限りがあります。

 

ではどのようにセグメンテーションを行うか。

 

それは横軸を社歴、縦軸をパフォーマンスで設定し、5つのスタッフ層に分類分けを行います。

 

社歴に関わらず、パフォーマンスの高い層→優秀層

社歴は中堅以下で、パフォーマンスは今後期待ができる層→ハイポテンシャル層

社歴は浅く、今後教育が必要な層→立ち上がり層

社歴は中堅以上で、パフォーマンスは普通→普通層

社歴は長く、パフォーマンスが低い→ぶら下がり層

 

このように分類分けを行います。

 

そして、その後に、マインドマップでも良いので、皆さんのスタッフを各分類にマッピングしてみてください。医院の人材状況を客観視することができるので、おすすめです。

 

では、そこからどこに力を入れていくのかというターゲティングに移ります。

 

この層の中で、歯科医院の経営者が最も力を入れないといけない層はどこだと思いますか?

 

この質問に対して、おそらく多くの方は優秀層をイメージされるかもしれませんが、

実は力をいれるべきはハイポテンシャル層です。

 

それはなぜかというと、歯科医院では、結婚、妊娠、出産で急に退職なるケースが多く、トップパフォーマーが急にいなくなるということが頻繁に起こるからです。

 

そこで、その穴埋めをできるNEXTリーダーを育成することが、歯科医院経営の成長を遅らせない大きなポイントになります。

 

そして、最後に取り組みを決めるポジションニングです。

人材戦略といっても1つではありません。

 

採用、配置、育成、評価、活躍支援、定着

 

この6つの観点で、ハイポテンシャル層が更に伸びていくにはどこに注力するべきかを決めていきます。

 

すべての人材を等しく成長させるのは不可能です。

すべての人を定着させるのは不可能です。

医院に合わない人が早期に退職していく環境こそが、個人的には理想だと思います。

 

常に戦略的に考えて、医院の発展、成功を掴みましょう。

投稿者プロフィール

山下 淳平
山下 淳平
大学を卒業後、アパレルメーカーに入社。入社後、1年6ヶ月で当時最年少となる店舗運営・責任者に抜擢。
その後、第二のキャリアのリクルートではクライアントのキャリア採用における人事コンサルティング業務を担当。主に東証一部上場の国内大手メーカーや世界トップの消費財メーカー、スーパーゼネコン等をメインクライアントとして、年間約200件以上のプロジェクトを推進。在籍時は、MVP・準MVP・新人賞・イノベーション賞等、部内にある全ての賞を受賞。
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