マネジメントの悩みを抱える院長先生へ-マネジメントの7つのステップ-③ 目的、目標の共有

スタッフ教育

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前回までは
ステップ① 組織にある怒りに対応する
ステップ② 信頼関係を構築する
というテーマで話を進めてまいりました。

ステップ①②に不安を感じられる場合は、
院長マネジメント力徹底強化セミナー
でもサポートさせて頂きます。

今回はステップ③ 目的、目標の共有
をお伝えしてまいります。

日頃、全国の様々な歯科医院に伺っておりますが、
1医院毎に雰囲気や活躍されている人材のタイプも異なります。

それは院長先生が
“どのような歯科医院を作りたいか”という違いが
それぞれの雰囲気が異なる一番の要因だと思います。

それによって、組織で大切にしたいことや、
活躍する人材のタイプも変わってくるのです。

前回までのステップでは、
まずはお互いが信頼関係を感じ、
話が出来る土台を作るために必要でした。

「仕事だからやって当たり前」
このような考えに固執してしまいますと、
その組織は発展しません。

それは、お給料はもらえても、
やりがいを感じることが出来ないからです。

何のためにやるのか、どこを目指しているのか、
これをしっかりと伝えていくことが重要です。

これがない組織では、正に言われたことだけしか出来ない
というスタッフさんが量産されます。

それは頑張っていないのではなく、
プラスアルファの仕事は自分で判断が出来ないので、
職場で起こる様々な問題などに率先して
対応をすることが難しいという状況が発生します。

結果、スタッフが頑張れば頑張るほど、
全て院長先生に最終的な相談などが集中し、
院長先生はどんどん忙しくなっていくということが
起きてきます。

信頼関係を築いたうえで、
院長先生が大切にしたいことを伝え、
理解してもらい、共感を得るというプロセスを踏むことで、
スタッフ全員が“何を頑張ればよいか”ということを
明確にしていくことが重要なのです。

では、どのように目的や目標を共有していけば良いか、
そのポイントをいくつかお伝えしてまいります。

ポイント1 院長先生から向かいたい方向性のメッセージを送る

本日はまず一番最初に大切なことは、
院長先生が大切に考えていることを伝える。
ということです。

これは当たり前のように感じられる先生もいらっしゃると思いますが、
十分ではないケースがよくございます。

「言われなくてもそれぐらいわかるだろう」
と考えてしまいがちですがそんなはずはありません。

院長先生が勤務医時代と今では全く考えが
異なるように、置かれている立場や状況、
経験によって教えてもらわないとわからない
ということがたくさんございます。

これはテクニカルなことだけではなく、
考え方やあり方に関しても同様です。

そのため、経営塾のアドバンスコースでも宿題として設定されていますが、
・先生の医院で大切にしていることは何なのか?
・それはなぜなのか?
・どうやってそれを実現していきたいのか?
この3点を意識して伝えていくことがポイントです。

しかし、信頼関係が取れていないうちに伝え続けても、
理解は出来ても共感は出来ないのでスタッフは動かないので、
注意が必要です。

ポイント2 医院数値を共有する

一度言ったことは理解出来て当たり前。
そんな風に思われている先生もいらっしゃるかもしれません。

一度既に伝えたんだから、わかるだろう。
なぜやらないんだ、とイライラしてしまうかもしれません。

その場合は、次のことを考えてみてはいかがでしょうか。

学生の時に同じ先生に習っても成績が違うのはなぜでしょうか?

努力の違いももちろんあるかもしれませんが、
元々持っている素質の差もあると思います。

それは単純に頭の良さの問題だけではなく、
自分の考え方に固執してしまう癖だったり、
どうしても解釈を間違えてしまったり、
勘違いが多かったり、
所謂センスの問題があると思います。

これは、幼少期からの様々な経験の中で
磨かれていくものだと思いますので
すぐには変えることは難しいと思います。

ポイント1の話は仮に紙に落として伝えても
どうしても抽象的な部分(センスで理解する部分)
が残ってしまいます。

そこで、活用するのが数値です。

数値は例えば50回と伝えたら、誰が聞いても50回と
理解出来るとてもわかりやすいマネジメントツールなのです。

先生が目指されている医院の状態を
数値に変換しておけると良いです。

医業収入はいくらになっていて
1日の患者数は何人程度で
キャンセル率はどれくらいで
リコール率な何%なのか

このような目安となる目標を明示していくのです。

※医業収入の公開に関しては、別途経営者目線を
理解してもらうという段階を踏んだほうが良い場合がございます。

そうすることで、スタッフは自分たちの頑張りが、
先生の目標に近づけているのかどうかという実感を得ることが出来ます。

そして、その足りない部分を埋めるために
具体的な行動を考え始めてくれるのです。

ポイント3プロジェクトを実施する

人は役割が明確であればあるほど、
動きやすいです。

例えば学校の飼育係という役割があるので、
その人が動くということが出来ますが、
それがなければ動物好きな人に役割が集中するでしょう。

歯科医院でもこのように意欲のある人にばかり
役割が集中するということが良くおきてしまいます。

もちろん一番意欲があるのは院長先生というケースが多いため
結果院長先生が一番頑張るということが起きてきます。

そこで、プロジェクトという形で役割をみんなで、
分担していくのです。

これは医院の状況とスタッフの経験や適正、
業務の偏りなどを考慮しながら
どのようにするかを決めていきます。

そうすることで、
先生のやりたいことが各プロジェクトとして動き、
目安となる目標に向かってチームが動いていく土台が出来てきます。

最後に

実際にこのようなステップを踏んでいく際には、
“人の気もち”が大きく問題となるケースがございます。

進める中でそのような問題が起きた場合には、
ステップ①、ステップ②に戻って頂きながら、
焦らず進めていくことが大切です。

コロナ禍が続きますが、
先生の求められる医院が実現されることを願っております。

最後までご覧頂きましてありがとうございます。

投稿者プロフィール

渡邉 健二
渡邉 健二
早稲田大学卒業後、大手求人広告会社に新卒入社。
8年間の在籍中に2000社を超えるクライアントを担当。採用のノウハウを学ぶ。
社内ではセールスとマネジメントの異なる分野でMVPを受賞。また、育成したメンバーから全社MVPを輩出。人の強みを活かす育成・プロジェクト運営を軸に、成果を出している。
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