2040年を見据えて採用と定着を考える

スタッフ教育

このブログは約 6 分で読めます

こんにちは!
経営戦略研究所株式会社の山ノ内です。

先日、弊社代表の岩渕おすすめの「「働き手不足1100万人」の衝撃」という本を読みました。とても興味深い内容でした。

 

端的に言えば、

2040年には働き手が1100万人足りなくなるので、労働供給制約社会(働き手不足で需要があっても供給ができない状態)がやってくる可能性があり、生活維持も大変な時代がくるのでみんなで対策をしよう、そうすると、需要と供給のギャップを緩和することができるよ、という内容でした。(残念ながらギャップは解消できないという感じですね)

 

遠い未来の話でなく、既にその予兆はみなさんも感じているとは思います。

 

・24時間営業が普通だったコンビニが22時~24時に終わるコンビニが少しずつ増えてきたり

・深夜までやっていた居酒屋さんも徐々に時間を繰り上げしたり

・大手運送会社も翌日配送エリアを縮小したり

・2024年3月末にはアマゾンも無料配達の価格基準が変更される予定です

 

 

この本の著者が所属する組織のリクルートワークス研究所でのシミュレーションによると、

 

介護サービス職 25.2%不足

ドライバー職 24.1%不足

建設職 22.0%不足

保健医療専門職 17.5%不足

 

上記が予想されています。怖いですね。

歯科業界には直接触れていませんが、しいて言うなら、「保健医療専門職」に近いかなと感じました。

 

また、地域差もあり、都道府県ごとのシミュレーションを出していますが、東京都以外は全て供給不足が予想されています。この結果はなんとなく予想できますが。。。

 

勿論、危機感を煽るだけでなく、対策についても言及しています。主な対策は下記の4つです。

 

「1」徹底的な機械化・自動化

「2」シニアの小さな活動

「3」ムダな時間を削減

「4」ワーキッシュアクト(本業以外の社会活動)

 

歯科業界において、「1」は自動精算機や自動応対電話などを活用すれば、受付業務を最小化できる可能性はあるかなと。また、「2」もクリーンスタッフ等での活用もありますよね。その他、具体的な内容は文末にアマゾンのURLを貼り付けておくので興味がある方は本を読んでください。

 

ここまで長々日本の未来予測について触れてきましたが、何が言いたいかというと、

日本全体が働き手不足になる中で自動化できない診療はどんどん人手不足になるということです。

 

医科も歯科も診療を自動化するにはとてつもないハードルがあると思います。保険のルールもありますし、そこに通すまでのエビデンス作りも大変でしょうし。

なので、働き手不足の影響をダイレクトに受けると思います。

 

それは言い換えると、

 

・採用できない

・人が定着しない

 

これらは歯科医院経営において致命的になるということ

採用と定着のために時間も、資源も、投入できない医院から立ち行かなくなる可能性が出ています。

 

その中で、

人が定着しない組織の共通点は下記があります。

 

・労務面が整備されていない

・リーダー(院長や幹部)が感情的に発言したり、行動する

・リーダー(院長や幹部)がだらしない、決め事も率先してやらない

・リーダー(院長や幹部)のマイクロマネジメント

・リーダー(院長や幹部)が自分たちの考えが絶対に正しいと思っている

・猫の手採用でそもそもの人材に課題がある

・キャリアステップがない

・給与が周辺地域の中で中間帯よりも低い

etc

 

診療と関係のない部分が多く、目を背けたくなるリーダー(院長や幹部)も多いと思いますが、少し先の未来を見据えて、一つひとつを改善して頂けると、きっと良い未来に繋がると思います。頑張っていきましょう!

 

 

 

参考書籍)

「働き手不足1100万人」の衝撃  古屋星斗 +リクルートワークス研究所 (著)

「働き手不足1100万人」の衝撃 | 古屋星斗, リクルートワークス研究所 |本 | 通販 | Amazon
Amazonで古屋星斗, リクルートワークス研究所の「働き手不足1100万人」の衝撃。アマゾンならポイント還元本が多数。古屋星斗, リクルートワークス研究所作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。また「働き手不足1100万人」の衝撃もアマゾン配送商品なら通常配送無料。

 

参考資料)

未来予測2040 労働供給制約社会がやってくる

https://www.works-i.com/research/works-report/item/forecast2040.pdf

投稿者プロフィール

山ノ内 友哉
山ノ内 友哉
管理栄養士過程の大学を卒業。男性では少ない管理栄養士の資格を取得し、栄養学と関連の深い大手食品会社系列の製薬品会社に営業職として入社する。
前職の在籍期間は約8年間、700床以上の基幹病院にて医師・コメディカルを巻き込んだ 疾患教室の立ち上げ支援で医療従事者間の信頼関係構築の基礎を習得。その後、東京都内の私立大学病院を担当。そこで、自社製品の「現状」と「あるべき姿」を明確化し、そのギャップを埋める活動を週間単位で落とし、新製品で約95%のシェアを確立する。課題解決の原則を実践し、自らに落とし込む。その評価を受け、最も影響力のある東京大学医学部附属病院を担当。
プロフィール紹介

現在、申込受付中のセミナー

タイトルとURLをコピーしました