なぜ、日本企業は賃金を上げることができないのか?

労務・人事評価・採用

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皆さん、こんにちは。歯科医院地域一番実践会 地域一番化マスター 岩渕龍正です。

今回はなぜ、日本企業が賃金を上げることができないのか?
というテーマでお伝えしていこうと思います。

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さて、最近は岸田政権になったこともあり、自由主義経済は悪で、もっと配分するべきだという訳の分からない議論が起きています。
政治的な議論はしない主義なので、しませんが、これは違うと思います。
日本という国はアメリカと比較して高額所得者と低所得者の格差が物凄く小さい国だということは様々な統計によっても証明されています。

例えば、経営トップが従業員の給与の中央値より何倍多い報酬を受け取っているかを示す「ペイ・レシオ」。
アメリカの企業では最大5294倍、日本企業では174倍。全く違うのです。

更に言えば、日米欧では経営者の給与格差が起きてます。
これは問題ではないのでしょうか?
いや、困ってないから何の問題もないでしょ?

その意識が今の日本の状況を生んでいるのだと、もっと多くの人に理解してほしいですね。

そして、更に言えば、アメリカと比較すれば格段に高い所得税。
つまり、すでに社会への再配分は十分すぎるほどに行われているのです。

なので、徴収したお金の国の使い方が効果を発揮してないというのが結論であり、それを更に徴収して配分するべきだというのはおかしいと明確に思います。
そして、この話の流れの中で、日本企業が従業員の賃金を上げてないことが盛んに取り上げられています。

そして、日本企業は利益を会社にため込んで、全然、社員に還元しないのは経営者の怠慢だ、無能だ、従業員を大切にしてないと散々、罵られてます。

私自身、経営者をしていると分かるのです。
いや、そうじゃないのです。

これは日本という社会がもたらした当然の帰結。
つまり、日本の従業員の過度な要求がもたらした当然の結果であり、自分たちがもたらした結果なのだということをもっと自覚するべきだと思います。

日本は先進国でも異常なぐらい労働規制が厳しいです。
よほどの刑事犯罪を犯し、有罪が確定しない限り、解雇もできません。

日本企業が賃金を上げることがだきない最大の理由、それが・・・

一度、引き上げた給料を下げることは実質不可能。

そんな無理ゲー誰がやろうと思いますか?
その人のやる気や能力が落ちても、事業環境が変わり、事業転換をしなければいけなくなったとしても、一度、引き上げた給与は本人の同意がない限り、引き下げられない。つまり、実質的に2度と引き下げることができない。

そんな条件だったら、誰が給与を引上げますか?
自分が経営者だったら、引き上げるのが怖くてできないですよね?

だって、これだけ将来を読むことができない、コロナなんてだれも予測できなかった、そんな予測不可能な事業環境の中で人件費を調整できない無理ゲーを日本企業は強いられているのです。

じゃあ、ボーナスで還元すればいいじゃないか?
確かに、そうです。私の会社もそのようにしています。
しかし、これは労働規制ではなく、日本人の権利意識の問題で、賞与はもらえて当然、一度上がった賞与は次の年も同じ額もらえて当然という強烈な権利意識の高まりが足を引っ張っているのです。

ボーナスは払う義務はないし、企業の業績が良ければいいし、本人の能力、やる気、業績に応じて支払われるのが当然なのです。
しかし、なぜか、この20年ぐらいで日本人の権利意識が企業の賃金を引き上げようという意欲を削ぐぐらいの勢いで拡大し、賞与さえも権利化するような意識がはびこっているのです。

もっと、社会全体でボーナスはもらえるものじゃない、自分たちで作り出すものなんだ、業績が悪ければ、下がって当然という意識を醸成しなければ、誰も怖くて上げられません。
また、日本人はそのくせ、平等意識が異常なぐらい強く、有鬚な社員に高い給与やボーナスを支払おうとすると、すぐに文句を言ったり、嫉妬したり、足を引っ張ったりして、リスペクトすることさえしないのです。

だから、会社としても高い給与を支払いづらい環境が明確にあります。

さらに、日本人は消費者としてお金を払う際に、値上げを極端に嫌います。

ガリガリ君で有名な赤城乳業さんがガリガリ君を60円からたった10円値上げして、70円にする際にも、社長から社員が集合して頭を下げて値上げをお願いするCMが話題になりましたがそれぐらいしないと、日本人はたった10円の値上げさえも納得することができないメンタリティーなのです。

つまり、権利意識の拡大によって、自分たちで賃金を引き上げられないような状態を作ってるという認識をもっと持つべきであって、この狂った労働規制が続く限り、平均賃金が上がることはほぼないと断言します。それか、インフレかハイパーインフレでも起きない限り無理ですね。

そして、経営者が事業環境が厳しくなって、リストラする、賃金カットせざるを得なくなると、まこなり社長のように、無能だとか、人でなしだとか散々、言われるわけです。
そんなことになるぐらいだったら、余裕があったとしても、従業員を解雇しなくてもいいように、資金をプールしておこうと考えるのは当然ではないでしょうか。
だって、そうしないと賃金カットも法的にできない、多少の事業環境の悪化程度では人員整理もできない。

そんな無理ゲーの状況に日本の経営者は追い込まれているのです。
この状況で賃金を引き上げられないことは本当に無能だとか、怠慢だとか言われることなのでしょうか?

それよりも高い給与をもらいながら、それに見合ったパフォーマンスを発揮しない従業員の方が責められるべきではないでしょうか?
そして、それは高い給与ではなく、普通の給与をもらってる人でもそうです。

そんなに経営者ばかり責め続けていたら、誰も経営者になりたがりません。

イーロン・マスクは南アフリカ出身だと知ってましたか?
そのイーロン・マスクが一攫千金を求めて、なぜ、日本ではなく、アメリカに行ったのでしょうか?
なぜ、日本ではテスラのような企業が誕生しないのでしょうか?

それは日本人の平等気質によってジャパンドリームなんていう概念もないからです。
いくら稼いでも、国に徴収され、無駄なことに再配分されて終わりだからです。
そして、労働規制が狂ったように厳しく、何もできないからです。

アメリカの優秀層は起業したり、ベンチャー企業に行くのが当たり前です。
チャレンジするのが当たり前なのです。

日本ではチャレンジしないのが当たり前なのです。
そろそろ、チャレンジしている経営者ばかりを責めるのではなく、チャレンジせずに権利ばかりを主張する日本人が責められるべきなのではないでしょうか。

最後に、よく賃上げできないのは経営者の怠慢だ、無能だと批判するよく分からない●●学者さんやジャーナリストさんはまず、日本の狂った労働規制の厳しさ、その惨状を勉強することから始めてほしいですね。

投稿者プロフィール

岩渕 龍正
岩渕 龍正
歯科医院の移転、リニューアルの際の図面作成には絶対の自信を持つ。
現在は、年間医業収入1億円以上の医院が3億円を目指すための仕組みづくり、組織作りに力を入れている。
歯科界での突出した実績は歯科業界以外からも注目を浴びている。
近年は夫婦で医院経営も家庭も成功させる「夫婦成功」にも力を入れている。
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