【スタッフマネジメントに差が出る】読書習慣がある医院と読書習慣がない医院の違い

スタッフ教育

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こんにちは!
経営戦略研究所コンサルタントの山ノ内です。

毎月80人近くのスタッフさんとお会いしていて、改めて感じているのは「読書習慣」の有無がもたらす能力の違いです。

この読書は歯科関連の本を指してません。
ビジネスの本、コミュニケーションの本、組織をよくするための本、コーチングに関する本、考え方に関する本、スポーツやビジネスでも成功を収めている人のエッセイ等です。

これらの本はスタッフさんの

「考える力」

「視点の広さ」

「理解力(素直さにも影響)」

「行動力」etc…

これらの能力を高めてくれます。

最近、労務関係が厳しくなったこと、You Tubeなどの動画全盛期であること、院長先生自身も重要性を認識していないこと、短期的にすぐに成果へと繋がるわけでないこと、これらの理由で「読書は大事ですね」と弊社のセミナーでお伝えしても、なかなか「読書習慣」が定着していない医院さんが多い気がします。

確かに読書しなくても診療できますし、目先の医業収入もあげることもできます。

読書したからと言って技術的なスキルが飛躍的に伸びるわけでもありません。

ただ、

「自分のことだけを考えるスタッフから脱却して欲しい」

「自分自身の課題を見つけて頑張ることのできるスタッフになってほしい」

「スタッフが医院のことを考えて行動してくれるようにしたい」

もし、スタッフさんに対してこんな思いがあるなら、私は「読書習慣」を医院に根付かせることが必須だと思います。

なぜ必要か、
それは良質な本はスタッフの内面に良い影響をもたらすからです。

内面の変化

相手の立場、または第三者の視点で物事を考えてくれるようになる

人は環境の生き物です。自分の周りには自分と同じ価値観・考え方の人が集まります。そうすると新たな価値観・考え方を入れようと思っても限界があります。新たな価値観・考え方を入れないと考え方が固執しがちになり、偏った考え方になります。なので、定期的に新たな価値観・考え方に触れるのはとても大事だと考えています。そのような価値観・考え方に触れるには、セミナー参加するか、本を読むか、となると思いますが、手軽でいつでも触れられるのは本ですよね。とても費用対効果が高いと思います。

感情的な発言・行動が少なくなる

上記にも通じるものですが、良質な考え方に触れれば、感情的な発言・行動が如何に意味のないことか、損失を生むか、イメージできるようになります。

課題に対して前向きに取り組む

困難な課題をもプラスに捉えて取り組むようになります。

権利ばかりを主張してこなくなる

相手の立場、第三者の視点で考えられるということに繋がるのですが、自分の考え方だけに固執しなくなります。

このように
スタッフさん自身の成長につながるし、
医院のマネジメント状態も良くなる

良いこと尽くしです。
ただ、成果になるまで時間がかかるという難点があります。

そのため、読書習慣を根付かせるために色んな仕組みを考える必要があります。

読書習慣を根付かせるために

院長が読書する

技術研鑽、医院経営、ご家族のこと、忙しいのは百も承知ですが、院長先生が読書しない医院さんは定着しません。自分がやれないことをスタッフにさせるのは難しいですよね。

 

ミーティングで読書の必要性を力説する

そもそも、定期ミーティングがない医院さんはミーティングから始めてください。定期ミーティングをしてない医院さんで自主的に動くスタッフが複数人いる医院さんは見たことないです。ミーティングでの意味付けに関しては、岩渕が書いている赤本(歯科医院地域一番実践会プロジェクト)を参考にしてください。

 

読書の重要性を入社オリエンテーション時点で説明する

何事も最初が肝心です。最初に言えば、後から文句が出ることも少ないです。

 

院長が読んだ本をおすすめ図書にして、スタッフルームに置く

何を読んだら良いかわからないスタッフも多いです。ビジネス書、自己研鑽のための書籍、有名な書籍を漫画にした本、院長が読んで良いなと思った本は貸し出しOKで置けると良いかと思います。

 

3ヶ月に1回、読書感想を全体に発表する

ミーティングや朝礼・終礼のちょっとした時間を使って、アウトプットする時間を設けます。こうすることで、本人の記憶にも定着します。アメリカ国立訓練研究所から出された学習モデルで「ラーニングピラミッド」という考え方がありますが、そこでも、「講義」での学習定着率5%、「読書」での学習定着率10%程度なのですが、「他の人に教える」での学習定着率90%と言われています。

シェアをすると、伝える力もつきます。また、学習の定着率だけでなく、実践に移すきっかけにもなります。やはり、本は読んだら1つでもいいので実践することが大事ですね。

ただ、この仕組みは一度実施したら、どんなことがあってもやりきる必要があります。やりきらないなら、全く意味がありません。成果になるまで時間はかかりますが、ぜひ、やり始めたらやり切って頂きたい取り組みになります。

 

院長・チーフ面談で最近はどんな本を読んだか確認する

読書の仕組みや意味付けをして、積極的に読書しているスタッフさんがいたら、承認してみてください。本を読むことが院長やチーフに認められる、褒められる、そんなイメージが定着することで行動を促すきっかけになりますね。

 

賞与加点ポイントにする

「読書しなかったら給与を減らす」というのは難しいですが、「読書したら賞与の加点ポイント」という形なら問題ありません。今までの項目は医院のマネジメント状態が良かったり、意味付けでスタッフの内発的動機が刺激され行動してくれるスタッフがいる医院では有効ですが、なかなか難しいので、読書習慣をつけてもらうにはこの方法が現実的かと思います。

 

読書課題が必須なセミナーに参加する

手前味噌ではありますが、弊社のセミナー(1DAYセミナー以外)は全て課題に読書感想文があります。それくらい私達は読書を大事にしています。実際、弊社のセミナーをきっかけに読書習慣が身につけたスタッフさんもいます。

(弊社セミナー 一覧↓)
https://www.consuldent.jp/seminor/

 

最強の仕組み 「人事評価制度」に組む込む

人は評価されることはします。一方で、評価されないことはしません。人事評価の評価項目に入れる、ランクアップするための課題読書などを設定すると大概のスタッフさんは読みます。

 

注意点

読書の頻度に関しては、1ヶ月1冊は理想ですが、なかなか難しいので、2~3ヶ月に1冊、状況に応じて、6か月に1冊からスタートが良いかと思います。

子育てが大変なパートスタッフさん、何を言っても難しいマイナススタッフ、このようなケースは無理強いせず、賞与加点方式がおすすめです。

また、
本を買うお金についてもスタッフさんから意見が出る場合もありますが、報奨金制度を導入しているところは、その報奨金を活用してもらうよう、意味づけをしていきましょう。

 

最後に

冒頭にも伝えたように、読書はすぐに効果出ません。

ただ、1年、2年、3年…と読み続ければ確実に効果が出ます。

自分のことだけでなく、相手の立場、院長の立場に立って考えるスタッフ

自分自身の課題を見つけて頑張ることのできるスタッフ

医院のことを考えて行動してくれるようなスタッフ

そんなスタッフさんたちが半数以上占める医院にしたいなら、院長先生はぜひ、読書習慣にチャレンジしてみてください!

投稿者プロフィール

山ノ内 友哉
山ノ内 友哉
管理栄養士過程の大学を卒業。男性では少ない管理栄養士の資格を取得し、栄養学と関連の深い大手食品会社系列の製薬品会社に営業職として入社する。
前職の在籍期間は約8年間、700床以上の基幹病院にて医師・コメディカルを巻き込んだ 疾患教室の立ち上げ支援で医療従事者間の信頼関係構築の基礎を習得。その後、東京都内の私立大学病院を担当。そこで、自社製品の「現状」と「あるべき姿」を明確化し、そのギャップを埋める活動を週間単位で落とし、新製品で約95%のシェアを確立する。課題解決の原則を実践し、自らに落とし込む。その評価を受け、最も影響力のある東京大学医学部附属病院を担当。
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