いかに帰属意識を高めていくか

スタッフ教育

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こんにちは!

歯科医院地域一番実践会
経営コンサルタントの渡邊です。

年の瀬が近づき、
いよいよ2022年も残すところ
1週間となりました。

2023年を迎えるにあたりまして、
どのような1年にしていこうかと
考えられている方も多いかと思います。

先生は医院の中にどのような風土を
培っていきたいとお考えでしょうか。

私は日々現場に伺い、先生、スタッフの皆さんと
向き合っている中で強く感じることがございます。

それは、「医院のため」という考えを持っている人が
医院にどの程度いてくれるかという観点です。

実践会では3つのためという仕事観の
重要性をお伝えしています。

3つのためとは、患者様のため、自分(の成長)のため、
そして医院のための3つです。

この中でも特に医院のためにという働き方の重要性を
伝えることが年々、難しくなってきているように感じます。

その理由の1つに
大企業において終身雇用を既に前提とはしておらず、
仕事で所属している組織との関係は残念ながら、
以前より希薄になってきてしまっていることがあげられます。

また、SNSの普及によってネット上で、
見ず知らずの人たちと繋がれる時代になりました。

これはマズローの欲求5段階説でいう、
所属の欲求がリアルな場からネット上でも
感じることが出来るようになったということだと思います。

そして、いいねボタンのようにネット上で承認をされ、
YouTuberやオンラインゲームのように
自己実現も出来る時代になっています。

そう考えますと、その人にとっては
ネット上での活動もリアルということになります。

今までは、そのような所属の欲求は
直接人と会うことによって満たされていたのだと思います。

しかし今では、仕事におけるリアルな場では
ずっと一緒にいることがなくなり、
ネット上ではすぐに人と繋がることが出来るようになっています。

実際に、社員旅行に行きたくないと
あからさまに主張される方も増えていることなどは
このような時代の変化によるところが大きいと思います。

そのような社会的な大きな変化がある時に、
コロナによってリアルのコミュニケーション量が
劇的に減ってしまいました。

今働いているスタッフさんたちは、
このような環境に日々さらされています。

その中では、果たしてどのような考え方がマネジメントで必要なのでしょうか?

私は、「どのように組織に帰属意識や愛着を持ってもらえるか」
そして「医院のために働きたいと思える職場づくりをどのようにしていくか」
というテーマだと考えております。

特に歯科医院では下記の点からこの問題に取り組むことが重要です。

・有資格者が多く採用が困難
・経験によって習熟度に大きな違いが出る仕事内容
・実際に現場にいないと出来ない仕事
・コミュニケーションが求められる
・ミスが許容されにくい医療業界である

このような職場環境において、
帰属意識がないスタッフが増えてしまいますと、
様々な問題が噴出します。

ではどのように帰属意識や愛着を高めていけば良いのでしょうか。

誇りを持てる組織

所属している組織に対して誇りを持てるということは
とても大切なことだと思います。

誇りを持つには、
自分が大切にしている価値観を実現出来ることが
重要だと考えております。

例えば、患者様のために自分は仕事を頑張りたいと思っていた時に、
患者様のために診療が出来ていると感じられる状態をつくっていく
ことはとても重要です。

そう感じることが出来るように技術研修に力を入れている組織である
ということが大切になってきます。

また、先生が大切にしたい価値観(患者様のため、自分の成長のため)と
同じような価値観を持っている方を採用していくことが重要です。

周りから必要とされていると感じられる組織

周りの人から必要とされていると
感じられるかどうかという点は非常に重要です。

もちろん人事評価制度などで頑張りを評価するということも大事なのですが、
人事評価制度は経営状況が反映されるため、どうしても原資が限られてくるため
絶対評価にはなりません。

頑張っても賞与があがらないことがあるということです。

また、相対評価を導入している医院さんでは、
評価が高かった人と低かった人に分かれてしまうという性質があるため、
一定割合の人は不満を感じてしまうということが起きてしまいます。

そこに、お金では解決出来ない問題が潜んでいます。
大切なことは、お金以上に信頼関係が築けているかということです。

日頃から感謝の気持ちを伝える、その人の頑張りを認める、
頑張っていることを応援する、そのようなコミュニケーションが
その人の帰属意識を高めます。

ネットでのコミュニケーションでは、「いいね」をもらえるなど
承認をされることで依存性を高めていると私は考えています。

このようなネットでのコミュニケーションに職場内のコミュニケーションが
負けているようでは、帰属意識はどんどん低くなっていきます。

また、院内でコミュニケーションツールとしてグループウェアを活用している
医院さんもあるかと思いますが、そこのコミュニケーションでも
承認が少ない場合は、そのメリットを全く活かせていないと思います。

今、就労人口が減っている中で、働く女性が増えており、
男女ともに家事をする時代になり、働く時間は減っているにも関わらず、
日本全体は忙しくなっています。

そのような忙しい中では、飲みに行って労をねぎらったり、
社員旅行に行って楽しんだりすることがしにくい環境になっているのです。

そのためにグループウェアを活用しようとなっているはずなのですが、
気づいたら業務の話ばかりをネットでしているというケースも多いです。

目標の共有

組織に帰属意識を高めるためには、共通の目標が必要です。
サッカーのW杯も蓋をあけてみれば、かなりの人が注目をしたのではないでしょうか。

初のベスト8を目指そうと、スペインやドイツなど超強豪国に対しても
勝って!と応援した方も多いのではないでしょうか。

これは、初のベスト8という目標があったことが大きいと思います。

歯科医院の場合も同様だと考えています。
先生の医院では目標の共有は出来ていますでしょうか。

目標というのは定性面もさることながら、定量面でも共有をしていくことが
非常に重要だと考えています。

・皆に応援されるような良いサッカーをしよう!
・初のベスト8に進出しよう!

どちらも目標ではありますが、やはり数値が入っていると
一体感を生み出しやすいと私は考えます。

自己実現の機会の創出

組織の中で、自分にしか出来ないことがある。

このように感じることが出来る職場というのは、
それだけで帰属意識が高まります。

DX化によって人の労力をへらす仕組みは非常に重要ですが、
DX化がどの組織でも進めていく結果、最終的には組織にいる
人の力によって差が分かれます。

医院にいる人の強みを見極め、その人にしか出来ない仕事を作っていくことを
応援してくれる組織であることは非常に重要です。

そのことが、自分が今の組織にいる理由になります。

最後に

本日は、医院のためという仕事観を持ってもらうために重要な
帰属意識を高めるというテーマで考えてまいりました。

2023年も先生の医院がチーム一体化となり、
大きく飛躍されることを願っております!

投稿者プロフィール

渡邉 健二
渡邉 健二
早稲田大学卒業後、大手求人広告会社に新卒入社。
8年間の在籍中に2000社を超えるクライアントを担当。採用のノウハウを学ぶ。
社内ではセールスとマネジメントの異なる分野でMVPを受賞。また、育成したメンバーから全社MVPを輩出。人の強みを活かす育成・プロジェクト運営を軸に、成果を出している。
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