新人の歯科衛生士はいつ治療デビューさせたらいいの?

スタッフ教育

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こんにちは!
歯科医院地域一番実践会の萩原直樹です。
本日は歯科衛生士がいつデビューするかに関してお話をしていきます。

入社3ヶ月付近で気になる成長度合い

この時期になると新人歯科衛生士は同学年だった周りの友達と自分の技術の進捗状況を比べるようになります。
同学年だった友達よりも自分の治療技術や取り組みが遅れていると焦ったり、悲しくなったりすることもあります。
このような事態を避けるためには事前のスケジュール共有が必要になってきます。
6月のこの時期で新人が大人の治療を対応しているのは一般的にはかなり早いと言えるでしょう。

大人を担当するためにはしっかりした説明、スケーリングやSRPを時間通りに終わらせる技術、患者様に合わせた治療内容が必要になってきます。
重要なのは入社したタイミングでしっかりとカリキュラムを伝えていることです。
カリキュラムをしっかり伝えていれば周りの子と比べて焦ったりすることもなくなります。
最初の3ヶ月で小児治療、半年で大人治療というような形で明確な区切りを作り、伝えておくとよいです。

私達のクライアントではいつまでにどのようなことを行うのかを明確にして、カリキュラムにして誰でも見れる場所に張り出しています。

ただスケジュールどおりお時期が来たら自動的に治療ができるのではなく、定期的なテストやチェックを受けてからのみ次の治療目標を実施するようにしてください。

テストの重要性

テストを設けることによって練習を自らの意思でしていただく環境を整えていきましょう。
近年、多くの新人スタッフは練習しなくなってきています。

私達のクライアントでは練習をして、テストを受けることが当たり前なのでそれだけでも新人同士の力の差は出てきています。

医院としても労務上の問題から練習を求めることや勉強を推奨しにくい環境もあります。
ただしそのような環境が続いていくと歯科医院の治療レベルは間違いなく下がります。
次に入ってくる新人に関しても同様の教育方法になってしまい、人が育たない環境が出来上がってしまいます。
毎年確実にカリキュラムを達成していけるようなサポート体制、先輩のフォロー制度を構築していくことが重要になります。

ベテランスタッフがメンテナンスに入り続けるのはNG??

ベテランスタッフがずっとメンテナンス業務に入ってしまうと新人は誰も教えられない状態になります。

すると新人は誰も教えてくれない環境の中で自分の能力を上げていかざるをえません。

誰にも頼れず、自分が最初に教えてもらった方法でなんとなく治療を重ねていきます。

余裕がない状態で治療をしているので患者様のクレームが出始めるのも6月頃です。

入社して3ヶ月程度で退職するスタッフが出る医院は例外なくサポート不足です。

医院としてはスタッフがメンテナンス列を回してくれているのでそれだけで助かっていますが、新人にしてみたら誰も教えてくれない環境で自分なりの治療しかできないことを日々不安に感じてきます。

新人が辞めてしまう2つの理由

働く環境

1つ目は「働く環境」です。

いきなり先輩が怒ってくる、誰も仕事を教えてくれない、雑務ばかりが回ってくる、など働く環境に対して不満を持つスタッフは多いです。しかし新人だから上記のようなことが起こる可能性はあるのですが、1年目のこの時期に発生することなど予想できない状態です。

だからこそ事前に「こういう環境である」、「こういう仕事にはこのような意味がある」など、事前の意味付けが重要になってきます。意味づけがされないまま業務が進んでいくので、最初は不安だったことが不満に変わっていってしまうのです。

人間関係

2つ目に人間関係にあります。自分1人で仕事をしており、誰もサポートしてくれない状態が続くと、新人はひとりの世界に入っていきます。

誰にも頼れなくなると「大丈夫?」と先輩が聞いても、「大丈夫です。」としか答えなくなります。結局は人に頼ることができないことがわかっているのでそもそも頼ることを諦めてしまうのです。

すると人間関係も仕事上の関係になり、仕事をしているときは最低限会話はするけど、仕事が終わったらすぐに帰宅するような新人ができあがります。

もちろん練習もしないでしょう。新人が練習をしないことは新人自体の問題ではなく、そのような状態にしている環境の場合が実は多いのです。

新人のデビュー時期は?

新人のデビュー時期は医院によって別々で良いかと思います。

多い例としては3ヶ月で小児治療をマスター、6ヶ月で軽度の歯周病患者様を担当しています。

重要なのは正しい時期にデビューするために必要なカリキュラム、その技術を体得するまでに必要な時間目安を先輩スタッフが理解していて、新人に伝えていることです。

テストに関してはカリキュラムとともに事前に決めておくことが必須です。覚えたらテストをするのではなくテストの時期を事前に設定しておき、テスト前までには新人が準備を行うようにして設計していきましょう。

新人育成が今後の院内雰囲気や、職場技術を変えていきます。
今からでも決して遅くはありませんのでカリキュラム、マニュアル、テストもしっかりと準備して臨みましょう。

投稿者プロフィール

萩原 直樹
萩原 直樹
前職の大手求人広告会社在籍中は営業としてグループMVP、チーフとして全社MVPを受賞。
18ヶ月連続売上・新規数字目標達成記録を持つ。
その後、採用コンサルティング会社に6年間、勤務。
大手小売業を担当、組織の仕組化を提案。
営業で鍛えた行動力と採用コンサルで鍛えた論理的思考力で成果を出している。
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