マネジメントの悩みを抱える院長先生へ-マネジメントの7つのステップ-⑤ 人つくりのシステム化

歯科医院経営ブログ

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皆さんこんにちは。
経営戦略研究所の渡邊です。

今回はマネジメントのステップ5として”人つくりのシステム化”という
テーマでお伝えさせて頂きます。

マネジメントは1対1の関係性が非常に重要です。
歯科医院においては、組織のTOPである院長先生の表情や言動が
全てのスタッフに伝わりやすい状態を意識しなくてはいけません。

先生が考えられている以上に、スタッフはその言動に一喜一憂し、
モチベーションが上下しますので、注意が必要です。

そのため、院長先生にかかる負担は相当なものだと思います。
そこで次に取り組むべきポイントとして、
人が育つ環境を「人つくりのシステム化」をつくっていくということがあげられます。

人つくりのシステム化

前回のブログでは組織図を書き、
組織全体のコミュニケーションの流れを確認させて頂きました。

このコミュニケーションの流れを作るだけでも、
院長先生の考えや組織として大切にしたいことなどは
浸透していく可能性が大幅にあがっていきます。

しかしそれだけで十分ではありません。
人は周りの環境によって大きくそのパフォーマンスが左右されます。

いかにコミュニケーションを取って伝えても
その方針を実践してくれるスタッフの割合が
少ないと継続した効果には繋がりづらいです。

問題は、人のモチベーションは
アップダウンするということです。

目標や目的が明確で、キャリア志向の強いスタッフが多い場合は、
個々のマネジメントだけでもモチベーションは維持できる可能性は高いです。

しかし、チームワークや周りの方との良好な人間関係を築きたいと考える
スタッフが多い場合は、周りのスタッフとの関係の中でモチベーションが
アップダウンするケースが多いです。

・他のスタッフより高い評価をもらう行動を躊躇して、リーダーなどをしたがらない
・モチベーションの低いスタッフを院長が厳しく注意すると“可哀そう”という雰囲気が全体に出る
・組織の方向と違う発言をしている影響力や発言力のあるスタッフに従ってしまう

このような状況は先生の医院ではないでしょうか?

所謂キャリア志向の強いタイプは我が出るので組織の人間関係を乱すことがありますが、
一方で個人のモチベーションは高く維持出来るという強みがあります。

一方で、チームワークを重視するタイプは人間関係を重視出来るという強みがありますが、
周りの環境に影響を受けすぎてしまう“同調圧力”が強く働きます。

そのため、組織全体の環境が良い方向に向かっている時は良いのですが、
悪い方向にも一致団結して進んでしまうという特徴があると言えます。

私の感覚値では、歯科医院を選んでくださるスタッフは、
どちらかというとチームワークを重視するタイプが多いように感じます。
先生の医院はいかがでしょうか?

このように考えていきますと、
個々のモチベーションだけを考えていても十分ではなく、
組織全体としてモチベーションを高い状態に維持するための
環境を整えていくという視点の重要性が見えてきます。

チームのモチベーションを高い状態に維持する方法

チームのモチベーションを高い状態に維持していくためには、
次の3つがポイントです。

1.チーム全体の目標の共有
2.各スタッフの目標を紐づける
3.それに基づいた人事評価を作成する

1.チーム全体の目標の共有

以前のブログでもお伝えいたしましたが、人づくりの第一歩は組織全体の
向かう先を明確に共有することが重要です。

チーム全体の目標が明確になっているからこそ、
そこに向かえていない言動が浮き彫りになってきます。

反対に目標が明確になっていない場合には、
何が正しくて、何が改善が必要かという判断基準を持つことが出来ません。

 

ビジョン、ミッション、クレドなどが重要と言われるのも
そのためだと考えています。

そんなに大きな話でなくても、
来年度先生がどうしていきたいのかという目標を共有してみてください。

2.各スタッフの目標を紐づける

チームとして向かう先が明確になった上で、
各スタッフの目標を院長先生の目標に紐づけていきます。

先生の目標のどの部分をどのスタッフに任せていくのか
ということを考えていく作業です。

OKRをテーマにした本がたくさん出ていますので、
是非一度読んでみてください。

そして、それぞれどの程度達成されたら合格点なのか
という点も出来る限り具体的に共有していくことで、
自分がやるべきことが明確になり、行動しやすくなっていきます。

そのうえで毎月の目標設定とフィードバックの機会を作っていきましょう。

3.それに基づいた人事評価制度を作成する

上記を行った上で人事評価制度により頑張ったスタッフを
評価していくことで、頑張れば評価してもらえる、
しっかりと頑張りを見てもらえているというフィードバックを
得ることが出来ます。

この成功体験を積み重ねることでモチベーションを維持することが
出来る人の割合が増えていくことになります。

賞与などの原資には限りがあるため、
評価は厳密には相対評価になってしまうと思います。

すると個人評価が低い人のモチベーションは下がりがちになります。

しかし、頑張るスタッフを中心に医院が成長することで、
特別賞与などの形でスタッフ全員に還元をすることが出来れば、
個人の賞与の評価が低かった人も、自分も次は貢献しようという気持ちが高まり、
頑張ってくれる可能性が高まっていきます。

具体的な人事評価制度の構築方法に関しましては、
様々なポイントがございますのでここでは割愛させて頂きます。

人事評価制度導入コンサルティングもございますので、
ご興味がある方はご覧くださいませ。

このような人づくりの仕組みを構築していくことで、
先生の医院はより強くなっていくと思います。

頑張っていきましょう!

投稿者プロフィール

渡邉 健二
渡邉 健二
早稲田大学卒業後、大手求人広告会社に新卒入社。
8年間の在籍中に2000社を超えるクライアントを担当。採用のノウハウを学ぶ。
社内ではセールスとマネジメントの異なる分野でMVPを受賞。また、育成したメンバーから全社MVPを輩出。人の強みを活かす育成・プロジェクト運営を軸に、成果を出している。
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