ホームページ作成の落とし穴をご存じですか?

ホームページ

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こんにちは!歯科医院地域一番実践会の寺尾です!

このブログをご覧になられている先生の中には、そろそろ以前作ったHPが古くなってきたし、リニューアルしようかなと考えておられる先生もいらっしゃるのではないでしょうか?

ホームページの作成・リニューアルにあたり、業者選びをされる際に最初に重視するポイントとしては、デザイン性を重視される先生も多いかと存じます。「地域の競合医院と差別化を図りたい」「医院のブランドイメージを確立したい」というお考えは、もちろん間違っていません。実際に、百万円規模を投じて制作されたサイトは、画像や動画も多く使われデザイン性に優れており、一見すると非常に満足のいく仕上がりになったように見えます。しかし、私たちコンサルタントが多くの歯科医院様のホームページを拝見していて感じることはデザインが洗練されていることと、本来の目的である重要指標の改善(新患数や矯正・インプラント相談)は別物なのではないかということです。

 

実際に完成したサイトを見て、院長先生やスタッフの皆さんは「良いホームページができ手良かった」と満足されている。それなのに、肝心の「新患予約」が一向に増えない。もし今、先生がそのような違和感をお持ちであれば、その原因はホームページの「ユーザビリティ(使いやすさ)」に問題があるかもしれません。

 

今回は、Webマーケティングの現場で起きている「デザインと集患のミスマッチ」について、患者さんの心理や行動プロセスの視点から解説します。

「見た目が綺麗なサイト」と「利用しやすいサイト」の違い

多くのWeb制作会社はホームページデザインのプロフェッショナルですが、必ずしも「歯科医院経営のプロ」ではありません。制作会社のゴールは、クライアントである先生に満足してもらえる「綺麗で見栄えの良いサイト」を作成することになりがちです。

その結果、トップページはブランディング重視の美しいビジュアルになり、どこに何があるのかよくわからないといったページが完成します。

しかし、ここで一度、患者さんの視点に立ち返ってみてください。

Google等で歯科医院を探しているユーザーは、基本的に「マイナスの心理状態」にあります。

「歯が痛い」「詰め物が取れた」「歯並びが気になる」。何らかの痛みや悩みを抱え、解決策を探しています。彼らが求めているのは、デザインの素晴らしさではなく「ここで知りたい情報が手に入れられるか」です。

患者さんが知りたい情報は、非常に具体的かつ現実的なものです。

  • 自分の悩みはこの医院で解決できるのか?
  • 費用はいくらかかるのか?
  • どのような先生が治療するのか?
  • 土日も診療しているか?

これらが、トップページを開いてすぐに把握できなければ、ユーザーはストレスを感じます。

たとえば、メニューを開かないと診療時間が分からない、スクロールしても抽象的なイメージ画像ばかりで具体的な治療内容が出てこない。治療内容は分かったが具体的にいくらかかるのか分からない。こうしたユーザーの意図に合っていない構成は、ユーザーの離脱を招き、マーケティング的には致命的な機会損失です

ユーザーは、Webサイト上で時間をかけることはほとんどありません、ページの読み込みが遅い、欲しい情報が見つからないといったちょっとしたことですぐに離脱します。綺麗なサイトほどこの直帰率(短時間での離脱)が高い傾向にあるのは、サイトが「情報の提供」よりも「デザイン性」を優先してしまっているからなのです。

信頼は「情報のつながり」によって作られる

Web集患における重要なメカニズムとして、「ホームページを訪れただけで予約をする患者さんは、今の時代にはほとんどいない」という点が挙げられます。

飲食店や美容室とは異なり、歯科医療は医療であり、痛みも伴うこともあることから患者様の医院選びは慎重にならざるを得ません。予約というアクションに至るまでには、必ずサイト内での「回遊(ページ間の移動)」が発生します。

実際にクライアントホームページのインサイトデータから見えてくる一般的な流れは以下の通りです。

  1. トップページ: 医院の場所や雰囲気を把握する
  2. 院長紹介: 経歴や顔写真を確認し、信頼できる人物かどうかをチェックする
  3. 治療案内: 自分の症状に対する治療法やメリット・デメリットを理解する
  4. 費用・症例集: 費用感や実際の治療を確認し、納得感を高める
  5. 予約: 電話またはWeb予約へ進む

Webサイトの役割は、この予約に至るまでの導線をスムーズに進行させることにあります。

ここで問題になるのが、デザイン重視のサイトに見られる「導線の寸断」です。

たとえば、先生がこだわって書かれた「インプラント治療」のページがあるとします。患者さんはその説明を熱心に読み、インプラントに興味を持ちました。しかし、ページの最下部まで読み進めても、説明で終わり。患者さんの思考はそこで一度停止します。「で、どうすればいいの?」「いくらかかるの?」と。

本来であれば、そのタイミングで「料金表はこちら」「症例写真はこちら」「無料カウンセリング予約はこちら」といった、適切な内部リンクを設置する必要があります。

院内で患者さんをご案内するとき、受付から診療室へ、診療室からレントゲン室へと、スタッフがスムーズに誘導されるはずです。Webサイトも同様に、ページの下部に行き止まりを作らず、情報を読み込むほどに医院への理解が深まるよう設計する。この丁寧な誘導こそが、最終的な予約率を高める鍵となります。

Web上の「ホスピタリティ」とは、徹底した使いやすさである

Webサイトの考え方はバーチャル空間の歯科医院だと考えると、どこに配慮すべきかが見えてくるかと思います。

対面での応対では、ご高齢の患者さんにはゆっくり説明したり、足元に配慮したりといったホスピタリティが実践されているはずです。しかし、ホームページになると、その「配慮」が抜け落ちてしまっているケースが散見されます。

  • 文字が小さすぎてスマホでは読みにくい
  • 専門用語が多用され、内容が理解できない
  • お問い合わせフォームの入力項目が多すぎる

これらはすべて、ユーザーに対する配慮不足と言えます。

特に歯科医院のホームページは、老若男女あらゆる世代が閲覧します。視力が低下しているご高齢の方や、移動中にスマホで検索している方もいらっしゃいます。そうした多様なユーザーに対して、どれだけストレスなく情報を届けられるか。これがWeb上における「ホスピタリティ」の本質です。

・フォントサイズを標準より大きく設定する、コントラスト比を明確にする、

・「Menu」ではなく「メニュー」と表記する。

・スマホで見たときに見やすい構成になっているか。

こうした修正は、デザインの観点からは野暮ったいと映るかもしれません。しかし、ホームページの目的はデザイン性ありきではなく地域の患者さんに来院してもらい、健康に貢献することです。

実際に、高収益を上げている医院のサイトを分析すると、決して最新トレンドのデザインではなくとも、文字が大きく、情報が整理され、導線が明確なサイトが高いコンバージョン率を維持しています。それは、デザインの自己満足ではなく、患者さんへの配慮が優先されているからです。

第3者目線でホームページを見直すこと

これからWebサイトの修正を検討される前に、まずは現状を正しく把握することをお勧めします。

ぜひ一度、ご自身のスマートフォンで自院のサイトにアクセスし、「初めて受診を検討している患者さん」の視点で操作を行ってみてください。

たとえば、「親知らずの抜歯を検討している」という想定で触ってみてください。

  • トップページから迷わずに、数クリック以内で該当ページに辿り着けるか?
  • 抜歯のリスクや費用について、分かりやすい言葉で記載されているか?
  • 「相談したい」と思った時、すぐにWEB予約フォームやLINE相談が見つかるか?

もし、操作中に「探しにくい」「読みづらい」「次のアクションが不明確」と感じた箇所があれば、そこがまさに機会損失が発生しているボトルネックです。

ホームページは、24時間365日働き続ける医院の顔であり、重要な営業ツールです。

見た目の美しさを追求することも大切ですが、まずは患者さんがストレスなく情報を得られる「親切な設計」になっているか。その一点を見直すだけで、Webからの反応は大きく改善する可能性があります。

地域一番実践会「ホームページ作成コンサルティング」について

地域一番実践会でも「ホームページ作成コンサルティング」を行っています。

今回のブログでお伝えした患者さんの行動心理に合わせた導線設計に加えて院長先生のこだわりやデザインについてもしっかりお打ち合わせをしながら、丁寧に作成いたします。

【こんな先生はぜひご検討ください】

・『原稿は先生の方でご用意ください』と制作会社に丸投げされ、診療が忙しくて手がつけられない

・『SEO対策』や『集患』を謳う業者が多すぎて、結局どこに頼めば成果が出るのか分からない

・『そろそろ作り変えなきゃ』と思いつつ、業者とのやり取りや指示出しが面倒で、数年間ずっと

放置してしまっている

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