セミナー参加したくない!を変える4つの方法

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皆さんこんにちは歯科医院地域一番実践会 コンサルタントの渡邊です。突然ですが、皆さんは日本がアジアで一番学ばない国になってしまっていることをご存知でしょうか。

 

パーソル総合研究所「APAC就業実態・成長意識調査(2019年)」によりますと、

勤務先以外での学習や自己研鑽活動についてのアンケートの中で、

特に何もしていないという方が46.3%(アジア14カ国平均 13.3%)という結果でした。

 

読書やセミナー参加に関してもアジアの平均を大きく下回っているという結果でした。

 

あくまでもアンケートの結果ですので正しく現状を把握出来ているかということは

検証の余地はあると思います。

 

しかし、これまで多くの歯科医院で働くスタッフさんと面談をしてきた経験から考えますと、

この数値は今の日本の現状を良く表していると感じます。

 

本を読みますか?という質問をしますと、

「本をよむのは苦手です」と答えるスタッフさんの割合は

8―9割程度にのぼります。

 

この1年で自発的にセミナーに参加したことがありますか?

という質問をしたとしたら、残念ながらほとんど手はあがらないと思います。

 

医院が費用などを負担したとしても

セミナーには行きたくないと嫌がる方が多いのが現状です。

 

それでは、セミナーに参加してもらえないことは

しょうがないと諦めるしかないのでしょうか?

 

実際には、セミナー参加に関しては業務として指示をだした場合、

参加しないということは一般の業界であれば考えられないことだと思います。

 

通常、企業に入社した場合外部の新人研修なども含めて、

指定された研修には参加するということは当然のことだと思います。

 

問題となるとしたら、そのセミナー参加が業務という扱いになっていない場合です。

 

そこは労務の観点からも、セミナー参加を業務とするために、

勤務時間としてカウントする、そのセミナーが休日に開催される場合には振替休日を設定するというような対応が求められると思います。

 

セミナーは自分のためになるんだから、

自分の時間で行くべきと考えられる先生の気持ちはわかります。

 

しかし、そのようなことでセミナーに参加したくないという風土が出来てしまうよりも、

しっかりと就業規則などを整えたうえでスタッフにセミナー参加してもらうことの価値は

非常に高いと思います。

 

私がいつも感じることは、仕事における能力の差というのは、

勉強の成績やスポーツのレベルと同じように、

かなりの差が出来るものだと思っています。

 

しかし、仕事の成果というのは可視化されていないことも多く、

なぜかあまり意識されていない人が非常に多いと思うのです。

 

例えば、スポーツの部活で練習を熱心にやらないで試合中にミスをしたら、

監督さんに叱られる以外にも他の部員から指摘を受けることもあると思うのですが、

なぜか仕事においては同じような状況で院長先生が叱ると、院長が冷たいというように

なってしまいます。

 

お金をもらっているのにも関わらずです。

 

このような仕事に対する価値観の低下がどんどん学ぶ意欲を下げており、

結果として、出来る人に仕事が集中するが医院全体では診療効率があがらず、

お給料もそこまであげることが出来ないという状況につながっていることにも

気づけていない人があまりにも多いと思います。

 

ただ、このような観点でスタッフの主体性を待っていても、

残念ながら良い結果は得られないと私は思います。

 

そのため医院としてスタッフにセミナーに参加してもらい、

医院全体の診療効率を高めていく取組を進めていけると良いと思います。

 

今回はその取組の流れを伝えていきたいと思います。

 

・自分の人生のためという視点で意味付けを行う

 

なぜスタッフがセミナー参加したくないのかと考えますと、

それは自分のためにそのセミナーの必要性がわからないから

ということになると思います。

 

そのため、スタッフのみなさんの人生のために、

必要なことなんだということをしっかりと伝えていくことが

まずは必要になってきます。

 

現にスタッフの皆さんと話をしていますと、

眉毛のアートメイクに数万を払ったり、

ダイエットを目的としたパーソナルトレーニングに2ヶ月に

20万円を使ったりと美容のためであれば高額なお金を払う傾向にあります。

 

5年後の幸せは?という質問をすると、

1位 結婚したい

2位 子供を産んでいたい

3位 仕事での成長

というように、仕事の優先順位が低いことが

感じられます。

 

そのため、仕事に対して長期的な視点で考えることが出来ていない方が多いですし、

周りにもそのようなことをしっかりと伝えてくれる人が残念ながら少ないのです。

 

親のことを尊敬しているスタッフさんは多いですが、

その多くは、専業主婦として支えてくれたお母さん像であるケースが

非常に多く、仕事の面でのモデルとなる女性が近くにいないということも

その原因であると考えております。

 

そこで、仕事を頑張る、能力を高めていくということが、

スタッフの皆さんの幸せに繋がっていくんだということを

伝えていく必要がございます。

 

1セミナー参加面談

 

そのようなことを伝えていくためには、セミナー参加を促すための面談の場を

設定して頂くことがポイントになってまいります。

 

そこで結婚をしたいと考えているスタッフさんがいた場合、

結婚後の生活がどのようなものになっていくのかということを

一緒にイメージしていけると良いと思います。

 

結婚後の仕事はどうするのか

出産はどの時期に考えていて

何人ぐらい欲しいと考えているのか

出産後はどのような働き方をしていきたいのか

 

このような観点で話をしていきますと、

スタッフの方が望むライフスタイルを

まずイメージすることが出来ると思います。

 

その上で、現在では女性の方の就業率は60歳ぐらいまで80%の方が、

働き続けているという事実などをしっかりと伝えていくことがポイントです。

 

また、産休・育休後に職場復帰をする上ではブランクに悩まれたり、

復帰後はどうしても子供に時間を使っていくため自分の自己研鑽にかけられる時間というのは非常に少なくなってしまうという現実も伝えておきます。

 

そう考えていくと、今のスタッフさんの状況というのは、

自分の力を高めていくチャンスの時期であり、

お金を稼ぐ力や短い時間で仕事を進める力、多様な人との関係性を構築していく力を

身につけていくことが出来る限られた期間であるということを確認出来ると良いと思います。

 

2入社前に伝える

 

入社時点は皆やる気に満ちあふれていますし、

入社したいと思っているため、セミナーなどの参加を頑張れるかどうか

その時点で伝えておけると良いと思います。

 

1年目には新人研修、2年目は技術研修、3年目はリーダー研修という形で

最初にセミナーに参加することを条件に採用を決めていけると業務として

捉えてもらえると思います。

 

3人事評価制度を構築

 

人事評価制度にセミナー参加を組み込んでおくことで、

セミナー参加の意欲を高めることが出来ると思います。

 

頑張れば評価や報酬につながる制度があることで、

セミナー参加を前向きにとらえてもらうことが出来ます。

 

4空気をつくる

 

セミナーに参加をしてくれる人を一人ずつ増やしていくことで、

徐々に医院でセミナーに参加する風土を作っていくことが重要です。

 

焦らずに1人1人にしっかりと意味づけを行っていくことで、

前向きに参加をする方を増やしていきましょう。

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