【成功事例あり】歯科衛生士採用を強化する「週休3日・時短診療」導入のポイント

労務・人事評価・採用

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はじめに:採用難の時代に必要な「働き方改革」

皆さん、こんにちは!
歯科医院地域一番実践会のコンサルタント、滝沢です。

「週休3日制にしている医院が最近増えてるけど、どうやってるの?」
「採用のために診療時間を短くしたいけど、売上が落ちないか心配で…」

こんなご相談を、院長先生から本当に多くいただきます。

実際に、最近の求人媒体では「週休3日」「18時診療終了」といった条件で検索する求職者が増えており、“働きやすさを整えている医院ほど応募が集まりやすい”のが現実です。

一方で、「そんなことをしたら経営が持たないのでは?」と悩む先生も少なくありません。

そこで今回は、週休3日制や時短診療を導入して採用力アップを実現したリアルな成功事例をご紹介します。
さらに、導入のメリット・デメリット、失敗しないためのステップを整理しました。


【現状】応募が集まらない・疲弊する医院の共通点

まずは、「なぜ今、歯科医院に働き方改革が必要なのか」を整理してみましょう。

歯科衛生士採用の厳しさを示す求人倍率

歯科衛生士の採用難は、数字に表れています。

まさに「超売り手市場」であり、“求人を出せば応募が来る時代”はすでに終わったと言えます。

今や 週休3日制や時短診療など、勤務条件の工夫こそが採用力を左右する決め手 となっています。

応募が集まらない医院の求人条件の例

実際に、採用に苦戦している医院では以下のような特徴が見られます。

  • 週休2日・残業あり → 求職者から敬遠され、求人媒体で埋もれる

  • 日曜診療あり → 院長・スタッフの疲弊が大きい

  • 診療時間が長い → 売上効率が悪く、人件費率が高止まり

求職者が求める条件

一方で、求職者は求人媒体で以下のような条件検索を行うのが一般的です。

  • 「週休3日」

  • 「残業ほぼなし」

  • 「18時まで退勤」

つまり、これらの条件がなければ、そもそも “応募の土俵に上がらない” のです。


 

【成功事例①】診療時間を短縮しても収益アップ

  • チェア数:4台規模

  • 変更前:9:30–19:00(水曜午前あり)

  • 変更後:9:00–18:00(水曜午前を廃止)

結果

▶ 月間医業収入は 約100万円アップ!

成功要因

  • 午前診療廃止で診療のメリハリが強化

  • スタッフの満足度が向上し、患者の来院リズムも安定

  • 診療日数が多い=スタッフの戦力が分散される課題があった
     → 稼働日が多い割に出勤するスタッフ数が十分でなく、医院を開けてもチェアをフルに活用できていない状況に
     → 特にパートスタッフが多い医院は、人手不足による“ムダ”に陥りやすい

  • 診療日数を減らしたことで、少ないスタッフでも集中してチェアを稼働できる環境が整い、効率が改善

  • 小規模・自費率が低めの医院でも成果につながった


【成功事例②】日曜診療を廃止しても売上アップ

  • チェア数:4台規模

  • 変更前:日曜診療あり

  • 変更後:日曜診療を廃止し、院長の負担を軽減

結果

▶ 月間医業収入は 約200万円アップ!

成功要因

  • 日曜を閉めることで、院長・スタッフの疲弊感が大幅に軽減

  • 院内の雰囲気が改善され、平日の診療パフォーマンスが向上

  • 「休診日の明確化」により、患者の来院リズムが安定し、キャンセル率も減少

  • 日曜に出ていたスタッフが平日にシフト → 平日の戦力が充実

  • 日曜患者も一定数は平日・土曜へ移動 → 大きな混乱もなく稼働率はむしろアップ

  • 休診日を増やしても平日枠の稼働率が高まり、売上を補填以上に伸ばせた


【成功事例③】週休3日制導入で応募と採用が改善

  • 課題:週休2日制では応募2件・採用0件

  • 導入:週休2日/週休3日の選択制(週休3日は給与を調整)

結果

  • 応募数:2件 → 6件

  • 採用数:0件 → 2名

成功要因

  • 求職者が「週休3日」で検索 → 求人媒体での露出UP

  • 働き方の選択肢を増やすことで、応募者層が広がる

  • 柔軟な制度は医院のブランディングにもつながる

▶ 「応募が来ない医院」から「選ばれる医院」へ変化した例です。


【成功事例から見える共通点】

成功医院に共通していたのは、
「診療時間や診療日を減らしても、売上が伸びる仕組みができた」 という点です。

共通点① “集中できる環境”をつくった

  • 診療日数や時間を絞ることで、スタッフの戦力が分散せず、診療密度が高まった

  • 「空いているのにチェアが使えていない」というムダが減り、効率が改善

共通点② “日曜や遅い時間”がなくてもカバーできる

  • 水曜や日曜を廃止しても、患者は平日や土曜へ自然にシフト

  • 変更や無断キャンセルが減り、稼働率が上昇

  • 「予約が取れない=人気医院」という印象で来院意欲もアップ

共通点③ “院長・スタッフの負担軽減”が成果につながった

  • 診療時間短縮で疲労感が軽減

  • 院内の空気が明るくなり、患者満足度が向上

  • 結果的に紹介・口コミにもつながった


【まとめ】

「診療時間を短くしたら売上が落ちるのでは?」
そう不安に思う院長先生は少なくありません。

しかし実際には、診療日や診療時間を工夫することで 効率的に稼働し、売上を伸ばす医院 が増えています。

重要なのは「無理をして診療時間を長くすること」ではなく、

  • スタッフの戦力を集中させる

  • 患者の来院リズムを整える

  • 院内の雰囲気を改善する

といった 仕組みづくり です。

▶ 約月間100万円以上の増収(事例①)
▶ 約月間200万円以上の増収(事例②)

という成果は、上記をうまく反映できた結果です。


【注意点】導入に失敗する医院の特徴

  • スタッフ説明が不十分 → 反発を招く

  • 経営数字のシミュレーションなしで導入 → 赤字リスク

  • 単価を上げず診療時間だけ削減 → 非効率に

  • 院内の雰囲気が悪いまま導入 → 「働きやすさ」と乖離

▶ 制度はあくまで手段。医院の文化やチーム作りが伴わなければ効果は出にくいです。


【導入ステップ】成功させる流れ

  1. 現状分析:売上、人件費率、診療時間効率を確認

  2. 収支シミュレーション:時間短縮後の稼働率・単価を試算

  3. スタッフ説明:目的と意味を共有

  4. テスト導入:曜日や数ヶ月限定で試す

  5. 定着化:効果を検証し本格導入へ

▶ 特に「テスト導入」を挟むことで、スタッフの不安を解消しやすくなります。


【FAQ】よくある質問

Q. 週休3日にすると給与は下げないといけない?
A. 選択制にして「週休2日は通常給与」「週休3日は調整あり」とする医院さんも多いです。
下げない場合は、既存スタッフさんとの兼ね合いもあるので調整が必要です。


Q. 時短にしたら患者が減るのでは?
A. そのままただ変えただけでは、一定減るリスクはあります。
導入前にシミュレーションを行い、日中の空いている枠を埋めることで補填が可能かどうかを事前に把握することが大切です。
稼働率と単価を見直すことで、売上アップを目指せます。


Q. 導入できるかどうかの見極めポイントはありますか?
A. 「稼働率」「チェア稼働効率」「人件費率」を確認しましょう。

  • 日中にチェアが空いている時間が多い

  • スタッフ戦力が分散し非効率になっている

  • そもそも人員が不足しており「週4日でも稼働してくれると助かる」という状況

こうした医院は、週休3日や時短導入で効率が改善する可能性が高いです。


まとめ:働き方改革は採用と経営改善の両立策

「週休3日で柔軟な働き方=応募数増」
「診療時間短縮でも売上は落ちない」

これは特別なスキルを持つ院長だけでなく、中小規模医院でも実現可能な戦略です。

スタッフに選ばれる医院は、患者にも選ばれます。
今こそ 「働きやすい医院づくり」 を通じて、採用難と経営課題を同時に解決する一歩を踏み出してみませんか?


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