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近年、多くの業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれていますが、歯科医療業界も例外ではありません。DX化と聞いて、「毎日忙しいのに、さらに新しいことを取り入れるなんて無理だ…」そう感じていらっしゃる先生も多いのではないでしょうか。DX化は決して負担を増やすものではなく、むしろ日々の業務を劇的に効率化し、先生やスタッフの負担を減らすための強力なツールになります。
業界問わず、求人倍率の引き続きの高止まりや給与相場の引き上げにより、人材確保ができる院とできない院で2極化する流れが加速してきています。業界慢性的な人材不足の解消は、これからもっとも重要な課題であり、早急な対策が求められています。その解決策として、業務のDX化、つまりは人が介在せずに自動化できるところを増やすことが重要になってきます。今回は、歯科医院の経営を改善し、患者様への価値を最大化するDX化の具体的なツールを2点に絞ってご紹介していきます。すでに導入が一般的になっているものありますが、まだの院様はぜひ積極的に検討いただけると良いと思います。
業務効率化の要「電子カルテ」の導入
「まだ紙カルテを使っている」という先生、いらっしゃいませんか?紙カルテは、情報の検索や共有に手間がかかるだけでなく、保管場所の確保や紛失のリスクなど、多くの課題を抱えています。電子カルテを導入することで、これらの課題は一気に解消されます。
電子カルテ導入によるメリットとして、大きく2つあります。
①情報の即時共有と検索性向上
過去の治療履歴、レントゲン画像、口腔内写真などを瞬時に呼び出すことができ非常に効率的です。診察室から受付、バックオフィスまで、全ての情報がリアルタイムで共有されるため、スタッフ間の連携がスムーズになり、患者様をお待たせする時間も大幅に短縮されます。
②ペーパーレス化によるコスト削減
保存ルールなどを順守することは大前提ですが、可能な範囲での電子化は、紙カルテやレントゲンフィルムの購入・保管コストが削減できます。また、カルテ出しの時間やファイリング作業からも解放され、その時間を本来の業務に充てることができます。
機会損失をなくす「AI電話」の活用
「診療時間中に電話が鳴り続けて、集中できない…」
「予約変更やキャンセルで、せっかくの患者様対応が中断されてしまう…」
各社で展開されているサービスによっても出来ることが異なりますが、このようなお悩みも、AI電話が解決してくれます。AI電話は、患者様からの電話に自動で応対し、予約の受付や変更、簡単な問い合わせに対応してくれるサービスです。
AI電話導入によるメリットとしては、大きく3点あげられます。
①機会損失の防止
診療時間外の電話にも自動で対応してくれるため、取りこぼしていた新規患者様からの予約も逃しません。24時間365日、予約の受付が可能になります。
②電話応対業務の自動化
「診療中、手が離せない」という状況でも、AIが電話対応を代行してくれます。スタッフさんは電話対応の負担から解放され、目の前の患者様への対応に集中できます。
③スタッフさんのストレス軽減
電話対応は、意外とスタッフさんの精神的な負担が大きいものです。電話で無理な要望をされてしまったり、営業電話が診療中にかかってくるケースも少なくないかと思います。AI電話を導入することで、そういった電話をブロックすることも可能になり、より患者様に向き合えるようになります。
AI電話は、医院の「顔」とも言える電話対応を効率化・自動化することで、院の人的リソースを本質的な業務に集中できる環境を整えることが可能です。これは、患者様の待ち時間の短縮にもつながり、結果として患者満足度の向上にも貢献します。
導入にあたっては、接遇レベルの低下なども懸念点としては挙げられると思います。これについては、新患さんの受付だけは院内対応にするなどで対応したり、やり方次第な部分もあります。実際に患者様層や医院として何を差別化要因としていくかを吟味いただき、判断していくことが重要かと思います。
まとめ
今回ご紹介した「電子カルテ」「AI電話」は、それぞれが単体でも大きな効果を発揮しますが、これらを組み合わせることで、その効果は相乗的に高まります。
DX化は、単なるツールの導入ではなく、医院の働き方そのものを変革する取り組みです。「人手不足の解消」「生産性の向上」「患者満足度の向上」を相対的に実現するためには、未来を見据えた資として、歯科医院のDX化が重要になってくると思います。
ぜひ、トレンドに取り残されないように、情報収集・新しいチャレンジをしていきましょう。
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