指示待ちスタッフから自立型チームへ: 歯科医院の変革ガイドその②

スタッフ教育

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皆さん、こんにちは!
経営戦略研究所のコンサルタント、滝沢です。

前回のブログでは、スタッフが自主的に動く環境を作る重要性についてお話ししました。本日はその続編として、具体的なステップをさらに深掘りし、歯科医院における自立型チームの作り方をご紹介します。

前回のブログはこちら
https://www.consuldent.jp/blog/16487/

自主性を引き出す目標設定

スタッフに自主性を持たせるためには、適切な目標設定が不可欠です。この点において、特に重要なのは以下の3つの要素です。

  1. 具体的な目標:
    「半年後にメンテを45分でできるようにする」など、明確な数値やタイムラインを設定し、全員が同じ方向を目指せるようにします。
  2. 進捗管理:
    定期的なフィードバックを行い、各スタッフが目標に向かって進んでいるかを確認します。進捗が遅れている場合は、原因を一緒に考え、改善策を練りましょう。フィードバックはポジティブで建設的に行い、問題点を改善に繋げられるようにします。
  3. 達成感:
    スタッフが目標に近づいていると実感できるよう、目に見える成果を称賛し、次の段階へのモチベーションを高めます。医院全体で達成感を共有し、取り組みが進んでいることを周知していきます。

上記のポイントを詳しく見ていきましょう。

目標設定について

ぜひ、SMARTの法則を用いて目標を設定してみてください。SMARTの法則では、目標が具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性がある(Relevant)、期限が設定されている(Time-bound)の各項目を満たすことが求められます。

個別化と共通化

各スタッフのスキルや特性に合わせて目標を個別化しつつ、全体として共通のビジョンに向かって協力できるよう調整しましょう。

フィードバックのタイミング

適切なタイミングでフィードバックを提供し、スタッフの成長をサポートします。週ごとのチェックインや月次のレビュー会議など、定期的な評価の場を設けましょう。はじめは月1回の5分間トークから始めるのがオススメです。

進捗確認とフィードバック

目標に対する進捗確認とフィードバックを効果的に行うポイントは次の通りです。

定期的な面談

週次または月次で、各スタッフと1対1の面談を行い、目標に対する進捗を確認します。面談の目的はスタッフが目標に近づいているかを確認し、必要なサポートを提供することです。はじめは何を話して良いかわからないこともあるかもしれませんが、以下の項目に沿って面談を行うとスムーズに進められます。

  • 目標への進捗状況
  • 課題や障害となる点
  • 達成へのアイデアや提案
  • サポートが必要な部分

建設的なフィードバック

フィードバックはスタッフの成長を促すために行います。否定的な指摘ばかりだと、やる気を損なう原因になるので、ポジティブな成果を強調した上で改善点を指摘しましょう。例えば、「最近メンテが時間内に終わるようになって素晴らしいね!ただ、時間を意識するあまり患者さんへの説明が少し足りないように感じるんだよね。説明ももう少し丁寧にできるとさらに良くなりそうだね!この調子で頑張っていこう!」という流れで伝えれば、スタッフも受け入れやすいと思います。

アクションプラン

面談で話し合った内容をもとに、具体的なアクションプランを決めます。アクションプランには「具体的に何をするのか?」次の面談時にその進捗を確認するための指標を盛り込んでおくと良いです。

最短で成功体験を

最後に、小さな成功体験を多く積ませることも非常に重要です。そこからスタッフは自信がつき、新しいことへも意欲的にチャレンジするようになっていきます。できていないことに目が向きがちですが、小さな成果をしっかりと認め、スタッフの成長や変化を見逃さず、積極的にポジティブなコミュニケーションを行っていきましょう。

まとめ

自立型組織を構築するためには、院長のマネジメントスキルが不可欠です。医院の規模が拡大するにつれて、幹部を育成し、スタッフの面談を委ねるなどの取り組みが可能になりますが、これらはすべて院長自身がマネジメントの原則を深く理解していることが前提です。さらなる医院の発展のために、今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。

 

投稿者プロフィール

滝沢英之
滝沢英之
秋田県出身。
小学校から高校まで野球部に所属。高校を卒業後地元の会社に就職し、社会人野球を経験。野球を引退するタイミングで今まで野球に頼ってきた人生と決別し、ビジネスマンとして活躍できる人材になることを決意。「営業経験なし」「学歴なし」「実績なし」という状況で「3年でどこでも通じるビジネスマンになる!」という熱意が伝わりリクルートへ転職が決まる。

リクルートでの在籍期間7年で個人店から数百人規模の企業まで様々な業種、業界の経営者へ求人の提案を行うことで採用のノウハウを学ぶ。営業未経験ながら、上司、先輩の献身的な指導と自身の強みである「人物理解、信頼して任せる」という部分を評価して頂き、4年目でチーフ任用(マネジメント)。営業部におけるチーム売上トップ賞、新規獲得における取り組みが評価された特別賞、最優秀グループ賞などを受賞。また、育成したメンバーからMVPやチーフを複数名輩出。営業部においての戦略商品の推進リーダーを任され、70人以上の組織を動かしながら成果を出す。ということを経験。

そんな中、リクルートの先輩である萩原、渡邊と話す機会があり、経営戦略研究所の存在を知る。「売上目標がない」「クライアントの人生を変え、感謝される仕事」ということと、代表の岩渕の元、働く方たちの意識が非常に高く日々クライアントのために本気で向き合っている環境だという部分に惹かれ転職を決意。

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