スタッフ全員が院長嫌いだった医院が再生した5つの理由

スタッフ教育

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みなさんこんにちは。

歯科医院地域一番実践会、地域一番ディレクターの岡本雅史です。

 

本日はスタッフが全員院長嫌いだった医院が、今では一体感を持って

楽しく仕事をしている医院さんが取り組むべきポイントを

5つに絞ってお伝えしていきたいと思います。

 

・スタッフが盛り上がってる中に自分が入っていくとお通夜のようになってしまう。

・朝礼でみんな下のほう向いて誰も目を合わせてくれない

 

8年間コンサルティングをしてきた中でこういったケースをいくつも見てきました。

先生の医院は大丈夫でしょうか?

 

こういった医院でも、今ではその多くが一体感を持って楽しく診療をしています。

では、どういう事をやったらそうなったのか。

 

一つ目。無意識の行動放置しない

少し難しく書いてしまいましたが、

だいたいスタッフがみんな院長先生のことがキライと言ってる医院は

院長先生が診療中にイライラしています。

もしくはイライラしているように見えるとか、いつも怒っている、冷たい。

こういうのが共通点として挙げられます

 

これって、院長先生からしたら「知らんがな!」と思われるかもしれません。

 

「いや!自分イライラしてないのにイライラしてるって言われても困るよ!!」

と思いますよね。

そもそも診療中にイライラするのはやスタッフが準備物忘れてるからでしょ!!

とか

「アシストいつまで経ってもできないからでしょ!!!」

と思われてしまうかもしれません。

 

あとは、スタッフさんでこれを読んでいる方がいるとしたら、

ぜひ覚えておいてもらいたいのですが、実は、院長先生は、

本当にイライラしてるつもりはなかったりします。

周りから見たら確かにイライラしてるなって思うような言動であっても

本人はその自覚が一切ないわけです。

なのでそこに対して

「院長先生いつもイライラしてて嫌い!」

とか言われても院長先生は本当に「え?何の事??」と

なってしまうわけです。。

 

実際には診療が詰まってきたとか、患者さんをたくさん待たせているとか

ミスが続いていたりして、こういう状況でイライラしない人は結構少ないですよね。

患者さんからクレームが来るかもしれないし文句を言われるかもしれない。

だから早くやらなきゃと思って急いでる中でまたミスがあれば

当然イライラはしちゃうんです。そこは理解してあげましょう。

 

で、問題は実際にイライラしているかどうかではなく、

自分自身が何にイライラしてるかって、という事を理解していないから

問題が起きていくわけです。

 

医院長先生自身も把握できていないので

スタッフからしたら理由もわからずにイライラしてるっていう風に思われてしまうんですね。

 

そうするとスタッフは

「私なんかしちゃったのかな…」

みたいな形で院長先生に声にかけ行くのが怖くなります。

 

当然ですけどホウレンソウがしにくくなるわけです。

 

スグに報告しないといけない事象が発生しても

「院長先生に言わないといけないけど、院長先生今日機嫌悪いし、怖いな…」

と思ってるうちに5分とか10分時間が流れていってしまいます。

 

さらに院長のアシストについているスタッフは

「今日は院長イライラしてるな、原因わからないけど‥」と

緊張して、いつもだったらできることをミスしてしまうっていうこと

もあるかもしれません。

 

そういう状況がたくさん続いたら、誰もアシストに入りたがらなくなります。

こういう負のスパイラルが生まれていくわけです。

 

医院長先生イライラする理由っていうのは必ずしも

院長先生だけにないことはよーくわかっています。

ただ院長先生はイライラすることによって、

そういうスタッフの動きが悪くなったり、ホウレンソウができなくなったり、

というデメリットがある以上、対策をしていかないといけないわけです。

 

 

ただ、ここが無意識下でイライラしてるものを

「無意識なんだからしょうがないじゃないか!」といって放置していると

絶対良くならないですよね。

 

良くなっている医院の院長先生は、その無意識下の行動を改善しようと

努力していることが共通点として挙げられるわけです。

 

ものすごく信頼できる幹部がいたりチーフがいる医院であれば

診療後に「今日、イライラしてると思った時あった??」という形で

実際に聴いている院長先生もいらっしゃいました。

 

ただそういうスーパースタッフがいないとか、スーパースタッフ育成塾に

今出てるんだけどまだそこまでのスタッフは育っていない、という医院さんが

ほとんどと思います。

 

そういう場合はどうすればいいか?というと、

じゃあもしょうがないから諦める、という事ではないですよね。

 

まずは診療後に自分自身、今日本当にイライラしてなかったかな?と振り返る。

あの時、患者さんを結構待たせてたけど、イライラしてなかったかな?

やっぱり自分の中でイライラしてたんだろうな・・・

 

という形で振り返りをしていただくと。そして、ちゃんとメモを取っておく。

そうすることによって自分自身の怒りが、何に対してなのか?

ということがわかるようになってきます。

 

そして、その怒りに対して

「まあでもそこまで怒ってないから60ぐらいかなぁ」とか

「でもmaxでキレちゃう怒りを100としたときに、この事象はどのくらいの怒りだったのか?」

というのを書いてみるのもいいと思います。

 

そうして、そのポイントをしっかりとスタッフと共有してください。

 

スタッフに「今日あの時、多分イライラしてたよね?」

とか「あの時、雰囲気悪かった?」いう形で聞いてみる。

 

正直なスタッフなら、「そうですね、あの時は怖かったです」のように

苦笑いしながら答えてくれるかと思います。

 

そして、「あの時はごめんね、

患者さんがこのくらい待ってて、

自分の優先順位としてはやっぱり患者さんが一番大切で

洗い物がたまってたのかもしれないんだけど

そのときにアシストに付かないとか、患者さんのお通しができないことで

患者さんを待たせるって言うのが、やっぱりちょっとイライラしちゃうんだよね。

 

だから次回からこういうシーンがあったら、こういうことを

優先的にやってもらいたいんだ」

 

ということをしっかりとスタッフに伝えてみましょう。

 

そいうことを続けることによってスタッフも

医院長先生が何にイライラする、というのが分かるようになってきます。

 

そうするとスタッフは

「院長先生は今日イライラしてるけど、確かにさっきあの時

患者さんを待たせてからなぁ、ちょっと動きを見直そう」

 

のように、スタッフ自身が院長先生をイライラさせないポイントを

理解します。できれば、患者さん待ってるから先にお通ししちゃおう、とか

洗い物溜まってるけど先に院長のアシストに入ってください、のように

効率よく診療ができるような行動に結びつけてもらえるよう、しっかりと

コミュニケーションをとりましょう。

 

 

そして、スタッフだけにそういうことを求めるのではなく、

院長先生自身が「俺は怒ってない」と言い張るのではなく、

「怒っている・イライラしてるかもしれない」と言う前提に立って

「今日はあの時イライラしてたよね、ごめんね」ということをちゃんと認めて

変わっていくということがすごく重要です

 

 

二つ目。明確なビジョンと、スタッフに期待することをしっかりと伝える

ビジョンや、「こういうふうにしていきたい!」という思いを

スタッフに伝えていない医院さんは、スタッフから不満が出やすいです。

 

例えば、「地域で一番になるぞ!」と院長先生が言っていたとしても

何に関しての一番なのかもわからないし、どうやって1番になっていくのか

何から始めればいいのか、自分たちに何を求めているのか。

これらが分からないわけです。

 

売り上げ目標ではなく、地域でどうなっていきたいのか。

そのために何をしていくのか。皆に何をお願いしていきたいのか。

 

これらを明確に伝えないと

スタッフは何をしていいかわからないんです。

 

「自分たちで考えてほしい!」という気持ちも分からなくはないですが、

それは高望みしすぎです。

 

しっかりと院長の思いを伝えないと

スタッフはどこに向かって頑張ればいいかわからないです。

 

あとは院長は明確に伝えたと思ってても、

スタッフからしてみると全然伝わってない事も多いかもしれません。

 

院長先生が「ちゃんと言ったのに、スタッフは全然聞いてない」

と言っている時ほど、院長先生の伝え方に問題があったりします。

 

自分の伝え方に問題があって伝わってないのに、

受け取る方が悪いんだ、と思ってしまっているので、

自分に焦点を当てる、しっかりと自分の伝え方を

改善する必要性を認識しましょう。

 

伝えた後に、みんなにいつまでに何をしてほしいのか、

まずは、何から始めよう、など、ちゃんと伝わっているかを

確認してみて下さい。

 

スタッフに伝わっていないという事は、

もしかすると患者さんにも伝わっていない可能性もあります。

 

そうすると院長先生は説明しているつもりでも

患者さんからは「説明が一切なかった」というマイナスの口コミにも

なりかねません。

 

 

3つ目。スタッフとのコミュニケーション量を増やす。

ただの仕事の話ではなく、仕事以外の話です。

これはけっこうハードルが高く、院長先生によっては

「いや、それが一番やりたくないです」という先生もいらっしゃるかもしれません。

 

でもこれがすごく重要で、今は一緒にお昼を食べたり、

食事に行ったり、というのは難しいご時世ですが、

やろうと思えばいくらでもできますよね。

「どの時間でやればいいんですか!話す時間がない」

などと、できない理由を並べたら永遠に出来ませんので、

どうやったら出来るかをベースに考えてみて下さい。

 

 

多くの場合、院長先生はスタッフは自分のことを理解してくれないと言います。

けれども、院長先生はスタッフの事を理解しようともしていないし、

自分の事を理解してもらえるほどのコミュニケーションを取っていない事がほとんどです。

 

どうですか?スタッフさんがどんなことが好き、とか

彼氏と今どういう状態か、とか、休みの日何をしてる、とか。

 

スタッフのことをちゃんと理解できていますか?

 

例えば診療中にすごくやる気ないスタッフがいるとしますよね。

朝からスゴイ元気がなく、挨拶もまともに目もみない。

 

普段コミュニケーションが取れてないスタッフがこういう態度だったら

どうですか?怒りたくなったり、なんだこいつやる気ねーな!!!

としか見えないですよね。

 

でも仮に日頃からコミュニケーションが取れているスタッフだったら、

あーペットの元気がないって言ってたけど、大丈夫だったかなぁ、とか

ご両親がちょっと病気で大変だって言ってたけど、

それが原因なのかな?と色々と心配してあげられる余地が出てきます。

 

「なんでそんなにやる気ないんだ!」ではなく

「どうした?大丈夫?なんかあった?」になるわけです。

 

例えば親がすごく重い病気にかかってしまって凹んでいる時に

院長先生からなんだお前その態度、やる気ねーな!!って言われたら

一気に心は離れていきますよね。

 

当然、院長先生自身も自己開示が必要になります。

 

昨日見たテレビが面白かったであったり

この店おいしいよとか、そういうことを伝えることによって

スタッフと共通点を見つけていく事が、すごく重要です。

 

スタッフの恋愛話とか彼氏いるの?のようなセンシティブな内容は

聞くのは難しいかもしれないですが、

例えば

「この間の週末何してたの?」

「遊びにいってました」

「おお、彼氏と?」

のような自然な会話で聞いてみて下さい。

 

「いやー、どうですかねー」と流されたら

触れられたくないという事なので、流しましょう。

 

彼氏について根掘り葉掘り聞くのはNGですが、

聞いてほしそうな子だったら全然OKです。

 

 

4つ目。人の入れ替え。

少しセンシティブな内容ではありますが、

悪い状態だった医院が良くなっていく上で人の入れ替えは

どうしても発生してしまいます。

 

非情な話のように聞こえるかもしれませんが、

そもそももう医院長先生のことを生理的に嫌いですと

言ってるスタッフは、院長先生が何をしたって、

やっぱり良くならない事が多いです。

 

そのスタッフが仮に仕事ができる子だったとして

も多分そのスタッフがいることによって

マネジメント状態があまり良くならないであれば

ちゃんと話をしてお互いに幸せにならないよね

という話をして、うちで一緒に頑張るのか、

卒業してもらうのか、話し合いをすることも検討してください。

 

残念ながら、だいたいそういうスタッフは仕事はすごいよくできます。

患者さんウケも良いので、その子がいなくなると医院が回らなくなってしまうから

行動にうつせない、という先生も多いかもしれません。

 

もちろん、採用とセットになりますが、行動に移すことで

医院は前に進んでいきます。

 

1日8時間。1日の3分の1を、生理的に嫌いな人が絶対権限を持っている職場で

働くのは、そのスタッフのためにもならないわけですよね。

ただ、間違っても、お前は俺のこと嫌いだからクビだ!

とかそういう話じゃないです。

 

すごくマイナスなスタッフであったとしても、

もしも改善してくれるのであれば、それに越したことはないわけです。

 

そのスタッフがそこまでマイナスになった原因は自分にあるかもしれません。

その前提に立ってできれば一緒に頑張っていきたいという気持ちも伝えてみましょう。

 

5つ目。院長の本気。

そして、院長先生自身が、本気で変化を望んでいるのであれば、

スタッフへ変化を求めるだけでなく、自分自身もしっかりと変わっていきましょう。

 

中途半端に、もう少し良くなったらいいな~くらいの気持ちだとうまくいかないです。

 

1つ目に書いた無意識下でイライラしているとか、

そういうところの改善がなければスタッフとしてはなんか私たちにばっかり求めるけど

院長は何も変わらないよね

 

という風になって終わりです。

 

医院を本気でを変えたいのであればまずは院長先生

が本気で変わろうと思って自分自身が変われるポイントを

探していきましょう。

 

特にやっぱりイライラするとか怒ってるというのは

一番のポイントではないかなと思いますので

ぜひ無意識下の行動を本気でを変えていきましょう!

 

そういう変化はスタッフは敏感に感じ取ります。

あれ?最近院長イライラしてないな、とか、最近は機嫌がいいな、とか。

 

そうして仕事がやりやすくなってきます。

そういう状態で新しく入った社員には、院長先生はいつもニコニコしてるし

全然怒らないしすごく仕事がやりやすいです!と思われるようになります。

 

そうやって少しずつ先生自身が変わっていくと

医院はガラッと変わっていきます。

 

ご存知の方も多いと思いますが、歯科界の赤本の一番最初の部分は

同じ流れです。医院改善の王道と呼べるかもしれません。

 

そして、本当に赤本のように医院は変わっていきます。

 

一番大切なのは、院長先生が自分自身を本気で変えるその気持ちを持つ、

という事ですね。

 

 

まとめ

・無意識下の行動を放置しない。

・明確なビジョン・スタッフに期待することをちゃんと伝える

・仕事の話以外のプライベートコミュニケーションをたくさんとる。

・人材の入れ替え。

・院長先生が本気で変わることを望み、そして行動する。

以上5つを早速意識して、素晴らしい医院作りを行っていきましょう!

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