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歯科医院における経営戦略

2018年4月26日

こんにちは。

歯科医院地域一番実践会の萩原直樹です。

 

今回は「経営戦略」に関してお伝えしたいと思います。

弊社の名前が経営戦略研究所ということもあり、「経営戦略」という言葉は私自身にとって親しみがある言葉でもあります。

 

経営戦略には階層があります。

今回の記事では下記をまとめて経営戦略と定義しています。

経営戦略の流れ

経営理念

ビジョン

医院全体戦略

部門戦略(DH・DA・TC・受付)

実行計画

 

経営理念

まず歯科医院の存在目的、行動原理、方針を設定するものとして経営理念が存在します。

意外と経営理念がない歯科医院も多く、「患者様に良い治療を提供する」という漠然とした考えだけがあります。まずはこの経営理念を定義したほうがよいと考えています。

経営理念が定まれば、医院がどんなことをすべきかが明確になり、いろんな取り組みもその理念に沿った行動であれば組織内に浸透させることができます。

 

スタッフからご相談いただく言葉では、

「毎回院長先生が新しい事を取り入れて大変…」

「いろんなことをしていて、軸がぶれているような気がします…」

があります。

 

決してぶれているわけではないのですが、何のために存在をしているのか、経営をどういう目的で、どのように行うか、という経営理念を伝えていないために経営方針がぶれて聞こえてしまうこともあるのです。そういう意味でもスタッフとのコミュニケーションや常日頃から今後したいことを伝えているのも重要です。

その時に院長先生が気をつけないといけないのは一方的に話をするのではなく、随所にスタッフがどう思うかを聞いていただきたのです。

実際にスタッフは早く帰りたいのに院長先生が2時間ずっと熱い話を続け、逆にモチベーションがさがってしまう事例もあります。大切なのはタイミングとコンディションですね。

 

また歯科医院が地域の方や社会に対して普遍的な信念や誓約をどう伝えるかは重要です。

他の歯科医院とどのような違いがあるかを患者様に伝えていく必要があります。

 

初診カウンセリングなどで医院の特徴を伝えていますか。

ホームページには差別化内容が記載されていますか。

経営ビジョン・行動計画

その下に経営ビジョン、医院戦略、各職種における行動計画があります。

 

経営ビジョンは将来のある時点までにはこうなっていたいという「あるべき姿」です。

地域にもたらす価値と共に達成したい状態を描けるとよいです。

 

医業収入が一定になったときにスタッフの人数はどのようになっていますでしょうか。

医業収入を伸ばしたり、医院を拡大することで達成されるものは何でしょうか。

本当にスタッフがその意味、価値を理解していますか。

 

医院が拡大するにつれて負担が大きくなるのはベテランやチーフスタッフです。

事前にどのような医院を構築していくのかを情報共有すべきです。

チーフスタッフは教える、悩みを聞く、フォローするなど幅広い業務が増します。

院長先生が思っているよりもはるかに多い業務をこなすことになります。この場合のチーフスタッフの悩みは自分の時間がほとんどなくなるということです。

常に後輩に自分の時間を割き、手が空いた時に行っていた業務や準備ができなくなります。

もちろん忙しい中でのミスも目立つようになります。しかしそこは院長先生がチーフスタッフの業務の棚卸を行い、割り振りをアドバイスしてあげるなど配慮することも求められるのです。

 

歯科医院が大きくなるということは社会的に大きな影響を与えることももちろんですが、たくさんのスタッフの人生を預かるという大きな責任が伴うものでもあるのです。

 

ある歯科医院の院長先生はこんなことを言っていました。

「うちの歯科衛生士はみんな頑張っているので全員に歯を守る価値に見合った給与を支給したい」

金額はここには記載できかねますが普通のサラリーマンの年収を超える額でした。着々と準備できているため、実現できる日は遠くないでしょう。このクリニックは予防を中心で診療しておりますので、その価値を最大化するためにスタッフは日々技術習得、研鑽をしています。しっかりとトップが「社会的価値」とその見返りとしての「スタッフの豊かさ」をイメージしているからこそスタッフも行動することができています。

 

全員が理解でき、納得しているビジョンでなければ各スタッフの行動計画やモチベーション向上にはつながりません。

 

たまたま上記の例はお給与に絡んだことでしたが、金銭面で限定していることではなく、社会的価値をあげるために自分達の技術をあげることに対して、全員が理解、納得し、行動できているということです。

医院理念におけるスタッフの巻き込み

スタッフが常にモチベートされるビジョンであるためには「巻き込み力」が重要となります。

曖昧なビジョンでもいけませんし、狭すぎてもいけません。

それこそ、他の会社の理念をとりあえず模倣しているだけということもよくありません。

 

スタッフとビジョンを共有し、共通認識を持つためには、

年に一度のキックオフミーティング、

3ヶ月に1度の振り返りミーティング、

入社式などの定例会の開催、

などを通じて、ビジョンを何度も伝えていくことが重要です。

 

短期的にみれば、ミーティングを行うために診療をきってしまうことで医業収入が下がってしまう点はありますが、長期的にみればスタッフひとりひとりが医院の理念を振り返り、使命(Mission)に沿って行動することができ、必ず自分の医院にプラスの成果として返ってきます。

 

理念に基づいてビジョンを実現するための手段、行動をとるのはスタッフです。

院長先生が治療をしながら受付で対応することはできません。いかに理念を浸透させて、行動に起こしていくかが医院全体行動の鍵となります。

 

経営戦略とは「医院の目的を達成する為に持続的な競争優位を確立すべく構造化されたアクションプラン」です。

 

 

受付では何の目的のために医院カードを配布するのか?

TC業務ではトリートメントコーディネータを歯科医院におくのはなぜか?

治療業務としては特別診療スペースをつくるのはなぜか?

 

施策をいくら実践したとしても、スタッフに戦略を説明することにはつながりません。

アクションプランをとる段階で、目的と実行することによって実現される競争優位性を共有しなければなりません。

そもそも何のために現在の行動をしているか、まずは自分がいる現在地の棚卸も必須です。

 

経営理念、ビジョンの組織浸透はそれだけでも大きな競争優位になります。

 

改めて自分の医院に患者様が来ている来院決定要因(KBF)、

競合歯科医院と自医院を比べた際にどうすれば常に来院決定要因を満たせるのか成功要因(KSF)を考えてみましょう。

 

少々複雑な話にはなりましたがスタッフ数が10名を超える歯科医院、今後拡大を検討している歯科医院には経営戦略をとるうえでの理念浸透は必須だと思います。

 

プロフィール

萩原 直樹
萩原 直樹
前職の大手求人広告会社在籍中は営業としてグループMVP、チーフとして全社MVPを受賞。
18ヶ月連続売上・新規数字目標達成記録を持つ。
その後、採用コンサルティング会社に6年間、勤務。
大手小売業を担当、組織の仕組化を提案。
営業で鍛えた行動力と採用コンサルで鍛えた論理的思考力で成果を出している。
プロフィール紹介

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